無償提供 その2 

From:関谷はやと

前回のメルマガは、トヨタが、
ハイブリッドカー(HV)に関する
約2万件もの特許を無償提供する、、
といった内容のものでした。

最初、
僕がこのニュースを耳にしたとき、

トヨタは何て太っ腹で
大盤振舞いなことをするのか?
そう思ってました。

というのも、
昨年の新車販売台数のうち(乗用車)、
約4割が電動車で、中でもHVの割合を
96%以上になるまでに普及させた功績は
誰しも認めますが・・

かといって、

今まで積み上げてきた
『技術』から得られた、
製造業にとっては
一番の財産ともいえる特許を、
そんな易々と無償提供したりして、
本当に大丈夫なの!?

このメルマガを読んでくれているあなたも
きっとそう思ったんじゃないでしょうか・・

ところが、、
このニュースの反響は、
僕が考えてる以上に凄まじかったようで、、

トヨタの担当副社長いわく、

あの報道のおかげで、

特許活用のための
技術指導やコンサルタント
技術提携の申し込みが相次ぎ、
それが5年先の仕事まで埋まるほどの
ボリュームになってるそうです。

しかも、
それを金額で評価すると、
安く見積もっても1000億円近い金額!(驚)

つまり、
『無償提供』という誘い水(失礼)によって、
みなさんHVに飛びついた訳ですね〜(笑)

でも、お互いがうまくいくなら、
それはそれでハッピーなことなんですけど・・

ところが、、

このHV特許の無償提供って、
実はトヨタにとっても、
そうせざるを得ない事情というのが、
いくつかあるみたいで・・

まず、
エンジンや電気モーター、HVといった
車の動力自体に消費者・顧客が、
そこまでの関心を示さなくなったこと。

つまり車という乗り物が、
自分を表現するための特別な物じゃなく、

あくまで移動のための手段の一つ、
という認識が強くなってきたため、

今までのように自動車メーカ同士が
競い合ってた状況から、
車以外の他の乗り物との競争へと
移り変わろうとしてるからだと・・

となると、、

トヨタの特許を利用して、
他の自動車メーカーや
部品・素材メーカーにも、
HV側に来てもらった方が、

今回の反響が証明してるように、
巡り巡ってトヨタ自身にとっても、
メリットとなって帰ってきますよね。

それともう一つ・・

これは実際に
HVの販売やメンテナンスをやってる
僕ら現場にいる者じゃないと分からない、
ちょっと生々しい話なんですが、

実は今から約10年ほど前、
HVのように、
車から出される排出ガスの少ない車には、
購入時に『エコカー補助金』とか、

買った後にも
『エコカー減税』といった具合に、
税制面でかなりの優遇を受けたんですね・・

おかげで車もよく売れて、
自動車産業自体が上向くきっかけにもなり、
まあ、
それはそれで一定の効果はありましたが・・

ところが、
そのころ爆発的に普及したHVの
『駆動用バッテリー』という、
まさに心臓部のような部品の耐用年数が、
そろそろ限界を迎え、ちょうどいま、
交換時期に差し掛かってるんですね〜

もしそんな状況で、このバッテリーが、
一気に不具合を起こし始めたら?
世界中がパニックになることだって
十分考えられますよね・・(恐)

ここからは僕の想像ですけど、、

そうならないためにもトヨタは、
色んな所から
広くアイデアを受け入れるために、
HVに関連する特許の無償提供を
決断したのかも知れません。

関谷はやと

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