完成検査 

From:関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

日産自動車が国内向けに生産した新車、

およそ121万台の完成検査を、

『無資格者』によって検査されていた件、

たまたま別の方が、
インターネットのブログで
話していたのを目にしたんですけど、

77歳になるこの方(男性)いわく、

日本メーカーの優れた生産技術・部品精度で

作られた車に対して、

資格のない人によって検査されることが、
それほど問題なんだろうか・・?

とのこと・・

さらにその方は、
日本車の性能の良さの裏付けとして、
テレビなどで海外の映像を見たとき、

多くの日本車が、
日本から遠く離れた世界の各地で、
活躍している姿を持ち出していました・・

たぶん、この方の話をまとめると、
そこまで信頼性の高い製品(車)だったら、
完成検査自体に、そもそも資格が必要なのか?

という事なんでしょうね・・

しかし、
僕も一応『検査員』の資格を持っていますので、

その立場から言わせていただくと、

『それでも完成検査は必要です!』

そしてもちろん、
『検査員による検査で』となります。

たしかに、
この方の言われるように、

また今回日産自体が、この方と
同じ認識だったのかどうか分かりませんが、

自社で生産した車に対して、

『まず大丈夫だろう・・』

という認識で、

無資格者に完成検査をさせてたとしても、

車自体に問題はないのかも知れません・・

しかし、

前にもお話ししたように、
自動車メーカーで大量生産する車は、

完成した車を1台ずつ、
いちいち運輸支局に持ち込まなくて済むように、
国から『型式指定』を受けています。

という事は当然、
一番最初に型式指定を受ける時には、
検査員による『完成検査』をやってます。

つまり『型式指定』イコール、
国の信頼を受けて生産している、
ということですよね。

だったら、そのあとは、

自社で検査員を抱えて、
国がやってたのと同じ『完成検査』をするのが、
大前提だと思うんですけど・・

なのに、それをしてなかった・・

というのはつまり、

国の手間を省くために『型式指定』という

お墨付きを出してるだけですから、

勝手に自分たちの都合が良いように解釈して、

その結果、

自社の手間を省いてた日産に対して、

『おい日産、いいかげんにせいよ!』

となります・・当然ですよね。

これは大問題なんです!!

ただ、この方のように、

いちユーザーにしてみれば、
『型式指定制度』なんて知らないはずです。

なので、

内容をパッと聞いただけでは、

何で今回、
『国土交通省』や『経済産業省』など、
関連する省庁の大臣がコメントするくらいに、

これほど大きく報道されているのか?

というのも分かりにくかったんでしょうね。

しかも、
『世界各地で日本車が走っている姿』

と言ってますけど、

恐らくこの方が目にした映像は、
『日本メーカーの車』というより、

『日本で生産された車』が、その後、
中古車となって海外で活躍してる姿、
だと思います。

あれって、

『車そのものの信頼性』に加えて、

『メンテナンス』が継続されているからこそ、
実現してるんです。

そして、
メンテナンスされた車をチェックするのを、
『完成検査』と呼び、

それをやるのが『検査員』です。

いくら信頼性があっても、
何のメンテナンスもしなければ、

車なんて、すぐにガタが来ます・・

ただ、
日本では道路状態が良いので、

少しくらいガタが来てても、
それに気づきにくいだけなんです。

新車でも、

いま道路を走っている車にしても、

やはり『完成検査』は必要だと思います・・

関谷はやと

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