フォード 

From:関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

今日(このメルマガを書いている時点9月30日)で、

あのフォードが、
ついに日本から完全撤退しました。

フォードは
アメリカの自動車メーカーで、

自動車を普及させるためにと、

『大量生産システム』
を生み出した企業として有名です。

このフォードが日本に初めてやって来たのは、

およそ90年前の1925(大正14)年で、

当時は完成車を輸入するんじゃなく、

『ノックダウン』と呼ばれる方法で、
車のボディやエンジンが別々になった半完成車を、
日本に輸入してから組み立てる、

という方式を採用していました。

つまり実物大のプラモデルのようなイメージです。

僕が子供の頃、フォードといえば、

スポーツカー『ムスタング・マッハ1』や、

高級セダン『リンカーン・コンチネンタル』

といった名前の車が走っていて、

いずれも大排気量車で、
4〜5000ccクラスだったと思います。

当然エンジンも超デカいので、

ボンネットの長さも2メートルくらいあって、

子供ながらに圧倒された記憶がありますね・・

そのフォードが、
いよいよ日本からいなくなるんですね。

寂しい気持ちはありますが、

ビジネスは売れなければ終わり、の厳しい世界です・・

ノスタルジーで経営できるほど、

ましてや世界中でしのぎを削っている、
『自動車メーカー』ですから、

ある時点で見切りをつけるのも、
致し方ないことですね。

僕も地元の高校を卒業してすぐ、
愛知県の自動車メーカーで働いていましたので、

車の大量生産も経験しました。

ちょうど『モダン・タイムズ』という、
チャップリンの映画みたいな感じです・・

古い映画ですけど、
大量生産システムをうまく表現しています。

造っても造っても、
次から次へとやってくる車・・

映画の中でのチャップリンは、

機械に埋もれてしまって、
自分も機械の一部になってしまうような、
そんな錯覚を与える内容になっていましたが、

現実は、
『よ〜し、車と勝負や!!』みたいなノリで、
一つの工程に要する時間、

これを『ライン・タクト』と呼ぶんですけど、
いかにしてラインタクトをクリヤするかに、

僕も含めてみんなで知恵を絞っていましたよ。

こういった姿勢が実は大切で、
小さな努力と改善を積み重ねたことで、

こと大量生産に関しては、

日本は大量生産の元祖アメリカを抜いて、

世界の中心になるまでに成長しました。

さて、フォードの話に戻りますが、

やはり日本で売れなかったのは、

製品を『日本の嗜好に合わせなかった』
というのが、一番の原因でしょうね・・

嗜好に合わせるという作業は地道ですけど、

車を使う人の欲求に合わせて、

改良に改良を重ねていくしかありません・・

特に大量生産車については大切で、
この辺りは日本企業の得意な分野でしょうね。

日本の自動車メーカーの造った車が、

アメリカで売れていることが、

その答えじゃないかと思います。

ただ、これからの車の方向性として、

優れた大量生産システムや、

『車はこうあるべき』
みたいな考えにとらわれている、

既存の自動車メーカーばかりが
台頭し続けるわけじゃなく、

電気自動車メーカーの『テスラ』や、

ソフトウェア企業の『グーグル』など、、

まったく違うアプローチを持つ企業が、

車に乗る人が持っている、

『さらにもう一歩進んだ欲求』というのが何か?

を示してくるんじゃないかと思います。

関谷はやと

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