陸風　

From：関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

以前お話したことがありましたが、

経済発展が著しいお隣の中国で、

またパクリ疑惑が持ち上がりました・・

今度は車です。

しかも今回は大衆車じゃなく、
英国の高級車であるランドローバーですから、

さすがのイギリスも、
自国を代表するブランドを真似られたとして、
黙認するわけにもいかず、、

中国メーカーに対して、
著作権の侵害を理由に提訴したそうです。

でも最近じゃ、
こんなニュースを耳にしても、
大して驚かなくなりましたよね・・

中国のパクリ疑惑は、
そのくらい件数が多いということです。

ところで、
この本家ランドローバーが提訴した車って、

どれほどの出来栄えなのか、、
ちょっと気になったので調べてみると、、

「プッ、」と笑ってしまうくらい似てたんです。

車の写真を見比べてみると、
ボンネットの先端にランドローバーの上級ブランドである、

『ＲＡＮＧＥ　ＲＯＶＥＡ』レンジローバー

と、本家の車にはエンブレムが取り付けられています。

それに対して、
今回疑惑の車には、自社ブランド名の『陸風』を英語にした、

『ＬＡＮＤ　ＷＩＮＤ』のエンブレムが・・！！

しかも、
車のスタイルもそっくり過ぎて、

これだとたぶん、すれ違ったくらいなら、
どっちがどうなのか、分からないくらい似ていました。

実際には、
性能や耐久性が違うんでしょうけど、

それは乗ってみないと分かりませんからね・・

しかし驚いたのが、
内装のデザインや、外装のスタイルも、
意外と洗練されてたんで、、

僕は思わず『カッコええやん』とつぶやいてしまいました。

中国製品って、偏見抜きにしても、
やっぱりパクリが多いです。

これは間違いありません、事実です。

あなたも、
中国製品に対して「これ○○にそっくりやん・・」と、
思ったことも一度や二度じゃないはずです。

ではなぜ、
ここまであからさまに真似るんでしょうか？

『それは著作権に対する認識が低いからでしょ』

ほとんどの人が、そう思いますよね。

僕もそう思っていました。

しかし、よく考えてみたら、

かつて日本でも、
高度経済成長時代を支えていたものの中には、

欧米の優れた製品を真似たものも多くありました。

その努力のおかげで、
車の性能も、本家である欧米車に追い付き、
日本車に対しての評価も上がりました。

それを象徴する出来事として、

実際に３０年ほど前のアメリカでは、
安くて高性能な日本車ばかりが売れたせいで、
米国車が売れなくなった、ということで、

アメリカ国内の自動車産業に関わる人たちが、
日本車を燃やして抗議している映像をよく目にしました。

中国製品の場合、
確かに悪質なケースもありますが、

それよりも僕は、

中国の、というより人間の気質として、

『良いと思ったものを素直に習う』という姿勢が、
根底にあるんじゃないかとも考えるようになりました。

中国は『世界の工場』と呼ばれ始めて、
まだ３０年そこそこです。

僕たちの考える『著作権』とか『知的財産』
なんていうのをすっ飛ばして成長してしまいました。

なので、
『良い製品を目標にして真似た』としても、

日本の１０倍以上の人口を抱える国です。
世界中への影響力は、比べようがありません・・

その弊害が一気に表面化してきたんじゃないかと思います。

この考えが全てじゃないんでしょうけど、、

その証拠に、
日本に来た中国人観光客たちが、

『爆買い』と称して、
優れた日本製品を買いまくっているじゃありませんか。

ある意味、
良い製品に対しての欲求に正直なんでしょうね。

関谷はやと

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