値上げの理由　

From：関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

『４月１日より８万円値上げします。』

この見出しが載っていたのは、
インターネットニュースでの記事。

ドイツの高級車メーカー
『ＢＭＷ』の日本法人である、
ＢＭＷジャパンが発表したものです。

対象車種は『７シリーズ』といって、
ＢＭＷの中の最上級モデルです。

元々の価格が１１９７万円の超高額車！！

値上げの理由はというと、

『原材料価格の高騰で・・』とのこと、、

最初に、
その記事を読んだときは、

『う〜ん・・？？？』

なぜなら、
ＢＭＷの意図することが、
見えないんですね・・

どういった戦略で最上級モデルだけなのか？
という意味でです。

値上げの理由が報道の通りなら、

すべての車種に対して、
それぞれの販売価格に応じて、
コストを割り当てる方というのが、

ベターな方法だと思うんですが・・

どんな会社でも必ず経験する、
『コストの負担』

実は三栄自動車でも、
以前『廃棄タイヤ処分料』の負担を、

お客様にお願いしたことがありました。

これは、
現在も続いているのですが、

タイヤ１本あたりの処分料は、
わずかな金額でしたが、

それでもお客様に向けて、
『コスト負担の理由』について、

タイヤメーカー、僕たち、お客様、
それぞれの状況を考慮したうえで、

すべてのお客様に負担していただける様、
かなり丁寧な説明をしました。

おかげさまで、
混乱も苦情もなく運用できています。、

それが、
今回のような一部の最上級モデルだけだと、
『価格に抵抗感のない客層に負担してもらおう』

こんなふうに感じるんですね。

１１９７万円に対しての８万円は、
約０．７％の値上げです。

仮に年間１０００台販売できたなら、
８０００万円のコストを賄える、
という計算です。

たしかに、
この価格の車を買える客層なら、

「８万円の値上げ？、あっ、そう・・」

値上げの金額そのものに対しては、
こんな感じかも知れません。

それとも、
７シリーズを買う客層が、

「原材料の上昇分なら、
　自分たちが負担しますよ」

こういった使命感というか、
優越感みたいな、それに近い特別感を、
持ってくれてるんでしょうかね・・？

こう考えると・・

どんなブランドでも、
最上級モデルを買い求めてくれる客層というのは、

ある意味、
そのブランドの最上位のファンですから、

『ブランドを支えているのは、自分たちだ』

という感情を持つことを、
ステータスとしてとらえます。

歴史あるＢＭＷという車は、
世界の中でも、
独特の存在感を持ったブランドですから、

僕個人としては、

『今回の値上げは、自分たちに任せて！』

そんな、
ファンとブランドとの、

『信頼関係の中で実行される値上げ』

であってほしいと願っています。

関谷はやと

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