ＧＶはグッド・ビークル（良車）の意味じゃない！？　

From：関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

ヨーロッパ各国では『車の電動化』を、

この先十数年で、一気に進める、

というニュースが持ち上がっています。

ところで、

車の動力をエンジンから電動に代えた、

つまり電気自動車（ＥＶ）の中で、

最もインパクトを与えたのは、

パソコン用の電池を数千個並べて、

ＥＶ用バッテリーに使うことを思いついた、

アメリカの『テスラ』でしょうね・・

ちなみに『テスラ』って、

それまで車なんて造ったこともないのに、

わずか数年の間に、

あれほど世界中が熱狂する車を、

造り出すことができました。

どうしてかと言うと、それは・・

ＥＶに的を絞ったからなんです。

というのも今までの車って構造が複雑で、

まず最初にエンジン・・その次に、

色んなスピードで走れるようにするための、

ミッション（変速機）と組み合わせて、

ようやくタイヤに動力を伝えることができます。

それに対してＥＶは、

バッテリーとモーターがあれば、

あとはタイヤに直結するだけでＯＫです。

手軽でシンプルですよね・・

そのため、

自転車や手押し荷車のような乗り物に、

バッテリーとモーターを装着した、

『なんちゃってＥＶ』を製造する人が、

中国を中心に広がりました。

その理由は、中国って、

車が爆発的に普及し始めたのが、

ここ２０年ほどの間なんで、

国内の法規制も、

日本やヨーロッパのような複雑さがなく、

比較的自由に、

車の製造や改造ができたからなんですね〜

特に地方都市は牧場的でした・・

『Ｙｏｕ　Ｔｕｂｅ』を見ていても、

ピンからキリまでのＥＶが登場しています。

ちなみに、

日本でＥＶを造っていた人たちも、

（というよりコンバートと呼ばれる改造）

居るには居ましたが・・

ただ、様々な法規制をクリアするため、

装備を追加していくと、

採算性も何もあったもんじゃないＥＶとなって、

ほとんどの人はＥＶ製造を諦めました。

そんな苦労もあって、

シンプルと言うか、

取りあえず走りゃあいいじゃん、、みたいな、

中国製の『なんちゃってＥＶ』を

半分馬鹿にしたように見ていましたが・・

やっぱり『継続は力なり』なんですね〜

現在、中国では、

十数社の新興ＥＶメーカーが登場して、

国内でもかなりの台数を占めるようになるとか・・

ここでも日本は、

（必要以上に）複雑な法規制が足かせになって、

新興メーカーの出る幕も無く、

ＥＶ市場においても、

既存の自動車メーカー頼みです・・

しかし僕自身、

車の販売やメンテナンスの現場にいますが、

国内にある自動車メーカーは、

今の自動車市場を支えていくのに精いっぱいで、

ＥＶという、

新しい市場へ向かう勢いも見えず、

どう見ても

『手が回ってない』感じがしますね。

こんな状態が続くと、

前にもお話ししたように、

日本の車が、
一時期の携帯電話と同じようになって、

世界の自動車市場から隔離されて、

『ガラパゴス・ビークル（車）』

つまりＥＶならぬ、

『ＧＶ』になってしまいそうです・・

関谷はやと

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