高額な保険金が支払われる仕組み　

From：関谷はやと

前回のメルマガで、
ポルシェやベントレーといった高級車
約４０００台を積んだ自動車運搬船が、
輸送中の大西洋上で船上火災に遭い、
港へのえい航中に沈没してしまった・・
という話題についてお話ししました。

その中で車１台あたりの価格が
例えば１０００万円だったとすると・・

４０００台で４００億円！？
にもなります（恐）ただ実際には、
もっと高額なモデルもあるはずなので、
これは、まあ一つの目安として。

ちなみに、
こうしたケースでは大抵の場合、
火災や沈没などのリスクに備えて、
輸送貨物に保険が掛けられています。

なので、
高級車を出荷した人にとっては、
たとえユーザーに手渡す前だったとしても、
つまり車の代金をまだ受け取ってなくても、
保険金という形で、
補償を受けることができるんですね〜

ということで、
今回の沈没によって割を食ったのは、
輸送貨物の保険を引き受けた
『保険会社』となります。

たしかに、それに見合った保険料を
受け取っているとはいえ・・
４００億円の損害を肩代わりするのは、
かなり痛いですよね。

そこで保険会社の方も、
こうしたリスクに備えて実は別の保険会社に
『保険』を掛けているんですよ（驚）

といっても、
トランプゲームの『ババ抜き』みたいに、
最後にジョーカーを引き当てた人が負け、
みたいな考え方じゃなく、

高額な補償が発生する保険には、
リスクを分散するという意味合いで、
それぞれの保険会社が
自分たちの補償可能な金額を
数社で引き受け合う仕組みになっています。

これを『再保険』と呼んでいて、
元受けの保険会社にとっては、
すべての補償を自社だけでしなくて済み、
再保険を引き受けた別の保険会社も、

元受けの保険会社から、
リスク負担分に見合った再保険料を
すでに受け取っているので、

仮に何の事故も起こらなければ、
受け取った再保険料は、
丸々自分たちの収益に変わります。

こんな風にして、
収益を積み上げておくことで、
今回のように実際に事故が発生して、
保険金の支払いが必要となった場合に
備えているんですね〜

関谷はやと

 
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