インクリメンタル 

From:関谷はやと

今回のタイトルって、
何だか分かりにくいですよね。

ちなみに、
いま問題になってる
『パワハラ』のように、
メンタルをいじくり回す、
みたいな意味じゃなく、

『時間の経過とともに増えていく』
という状態を表現する英単語なのでご心配なく(笑)

では本題に入ります・・

前回のメルマガに続いて、
またまた日産から
今度は生産技術に関する
『新工法』が発表されました。

それが
『インクリメンタル成型』と
呼ばれる工法なんですけど、

例えば、
ボンネットとかドア、トランクといった
複雑な曲線や形状をした
車の外板ボディーを作るために、

通常はプレス加工といって、
大きな鉄の塊で作られた
『プレス型(がた)』で、平たい鉄板を
ガチャンと挟み込んで加工するんですが、

日産が開発した
インクリメンタル成型の場合は、
この『プレス型』を
そもそも必要としない工法なんです。

じゃあ実際にどうするのかというと、

まず材料は同じように平たい鉄板です。

で、この鉄板の両面に複雑な動きができる
『ロボットアーム』を配置します。

そしてアームの先端に
細い鋼鉄製の『丸棒』を取り付け、
丸棒で鉄板の両面を挟んだまま
互いに押し引きすることで、

プレスと同等の加工が
できるようになるんですね〜

ただ1つ問題なのは、
従来のプレスみたいに鉄板を
ガチャンと一瞬で形作れる訳じゃなく、

細い丸棒の先端を
ピンポイントで当てながら
形状を作らなくちゃいけないんで、
どうしても時間が掛かってしまうんです。

ちなみに、僕が愛知県にある
自動車製造メーカーにいた頃にも、

3階建てビル位の高さの
大きなプレスがたくさん据え付けられていて、
それでボディーの外板を作っていましたよ。

まあ現行モデルを生産してるうちは
別に何の問題もないんですけど、

ところが、
現行モデルの生産が終了して、
旧モデルになってしまった途端、

このプレス型というのが、
どうしようもなく邪魔な存在に
なってしまうんですね〜

というのも、
たとえそのモデルが生産終了しても、
事故修理などのため、

一定期間は補修用部品として
作らなくちゃいけないんですけど、

現行モデルのように、
毎日作るもんじゃないので、

その間のプレス型の保管場所やメンテナンスに
莫大な経費が掛かってしまうんです・・

しかし!

インクリメンタル成型にすれば、
例えば生産終了から50年も経ってて、
ボディー外板を作るプレス型すら
すでに廃棄処分されてしまったようなモデルでも、

当時の図面か現物さえあれば、
3D技術を使って
ロボットアームにプログラミングするだけで、
ボディー外板を再生することができるし、

何よりプレス型の保管やメンテナンス
そのものが不要なので、
安く、短納期で作れるようになります。

さらに
こういった素晴らしい生産技術が普及すれば、
小規模なメーカーでも自由なデザインで
オリジナルのボディーを作ることも可能で、

すると、
自分のためだけにデザインされた、
世界にたった1台しかないような車に
乗れる可能性だってあるんですね〜!

関谷はやと

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