それはダメです! 

From:関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

昨日の報道で、

日産自動車が『検査員』無資格者による、

『完成検査』をしていたことが判りました。

ところで、

この『完成検査』って、

たぶん何のことやら分かりにくいと思うので、

少し説明します。

まず最初に、

日産のような『自動車製造者』は、

造った車を市場に出す前に、
国による完成検査を受けないといけません。

そこで、

図面や仕様の通りに作られているか、とか、

ボディーの強度やブレーキの効き具合のほか、

燃費や排気ガスの濃度が公害にならないか、など、

全てが国の基準を満たしているか、

という検査をします。

これは日産のような自動車メーカーでも、

一個人が車を造ったとしても同じです。

例えば、
僕が車を材料から造ったとして、
それがたったの1台でも、同じ検査を受けないと、
道路を走ることができません。

ただ、
同じ車を1日に何百台も製造するような、
量産メーカーなら、

完成車を1台ずつ、

いちいち国に検査を出していたら、
それこそ非効率ですよね。

という訳で、
国の制度に『型式指定』という制度があって、

最初の1台だけを国に検査してもらい、

そのモデル(型式)だったら、
『量産してもOK!』という指定を受けることで、

後はメーカーにいる『検査員』の資格を持った人が、

完成検査をすれば、

国の完成検査と同じ効力を持つ、という制度です。

つまり『型式指定』というのは、

国と自動車製造者(メーカー)との

信頼関係で成り立っている制度だといえます。

しかし、

それを『無資格者』がやっていたとしたら・・

実際には、

製造工場ごとに認定が必要な検査員を、
検査員の資格があるからといって、

認定を受けないまま、
別の製造工場で検査をしていたり、

検査員の資格を持ってこそいませんが、

普段から完成検査のアシストをやっていた、

『検査補助員』という人たちに、

完成検査をさせていた・・

というのが真相らしいですけど、

いずれにしても『ダメなものはダメ』ですよね。

今のところ、
製造された車には何の異常もなく、

事故や故障が起きて、人命にかかわった、
という報告は無いようですが、

今後もし何か起きてしまったら、

日産はどうするつもりなんでしょう・・

じゃあ、どうして、

資格のない人が『完成検査』をやってたのか?

これも報道によると、

さっきお話しした『型式指定』のルールを、

『そうとは知らなかった』という事らしいですが・・

もしこれが『人件費が』とか、

『検査員の資格者が不足してて』

なんていう理由だったとしたら、

あまりにも自分勝手な行為ですし、

場合によったら国も、

『型式指定』の制度を見直すことになるかも知れません。

もしそうなったら間違いなく、

『型式指定』の基準は今より厳しくなるので、

車を造るためのコストが余計にかかってしまい、

そのツケは、
結局自分たち(日産)に回ってくるんです!

それに、

これから車を造ろう!
と思っている企業にとっては、

新規参入のハードルが上がってしまいます・・

今や日産は、

世界販売1位のトップメーカーグループなんで、

それにふさわしい自覚を持って、

車を造ってほしいですよね。

関谷はやと

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