トヨタとマツダ 

From:関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

昨日発表されたホットな話題です。

ついにトヨタとマツダが、

従来の業務提携からもう一歩進んだ、
『資本提携』の内容を発表しました。

今後普及が予想される電気自動車(EV)の
開発などに向けて、

トヨタとマツダのそれぞれが、

500億円ずつ出資し
双方の株式を持ち合う形の提携です。

この提携の理由を発表した、

トヨタの豊田章男社長は、

現在の自動車業界を
『前例のない海図なき戦いが始まっている』
と表現しました。

この表現で、

何となく自動車業界が、
混沌(こんとん)としていることはイメージできますし、
実際にそうなっています。

が、しかし、

『海図なき戦い』って、

どういう意味でしょうね・・?

いつもながらスイマセン・・

言葉尻を捉えるような感じになるんですが、

どうしても、
この言葉が気になってしまいました。

ちなみに『海図』って、

僕も見たことがありますが、

海の部分に水深を示す数字がたくさん並んでいて、

そこから地形を判断し潮流を予測します。

それに対して豊田社長が、

『海図なき戦い』と表現することは、

この先の、
自動車業界の流れ(方向性)が予測できない、
ということなんでしょうが、

そんな状況にも関わらず、

なぜ今回のように、
1000億円もの資金を動かすのでしょうか?

その参考になりそうな話がありましたので、

ここで話題を戦国時代へと移します。

時は1576年、

今から約440年前、大坂湾での出来事です。

天下統一を目指す織田信長の水軍が、

もう一方の勢力、

当時最強と言われた毛利の水軍を、

大坂湾で迎え撃つ水上戦となりました。

実は、この戦いの前に信長は、

地元の伊勢湾で、
7隻の巨大な軍船を建造中でした。

その際、信長が軍船の棟梁に、

『いつ完成するのか?』

と聞いたところ棟梁は、

『どんなに急いでも1年はかかります・・』

と答えたそうです。

しかし、時間は待ってくれません・・

信長は手持ちの小さな軍船200隻を使って、

毛利水軍を迎え撃つことになりますが、

その時に水軍の指揮を執らせたのは、

信長には幼少の頃より仕えていた、

腹心中の腹心、

水軍方奉行の『津田光隆』でした。

信長が、自分の腹心に指揮を執らせたことと、

毛利水軍と比べて、

圧倒的な軍船の数を誇っていたことで、

信長の家臣の誰もが、

自軍の勝利を確信していました。

ところで、

あの辺りの地形を思い浮かべてもらいたいんですが、

大坂湾というのは、

紀伊水道と瀬戸内海との間に、

『うず潮』で有名な淡路島が横たわっているため、

潮の流れが非常に激しくなる所です。

戦い始めは、信長軍が優勢でしたが、

時間の経過とともに潮目が変わり、

毛利水軍側に上げ潮が訪れると、

形勢は一気に逆転します。

しかも毛利水軍は、

大陸から得たと言われる最新兵器、

『ほうろく火矢』と呼ばれる、
火薬付きの矢を持っていました。

結果は信長軍船200隻が全滅し、惨敗を喫しました・・

しかし信長は、この様子を当初から、

『右筆(ゆうひつ)』といって、

戦時記録をつける係をそばに置き、

この詳細を記録させていました。

ちなみに、当時の慣習だと、

圧倒的に優位な戦いが予想される場合には、

わざわざ右筆など取らず、

『戦った、勝った、良かった、OK!』

みたいな調子だったそうです・・

そして、

地元で軍船を建造していた棟梁に、

すぐさまその記録を届けさせ、

納期を急かしました・・

建造中の軍船が無い現在の水軍力では、

絶対に毛利水軍には勝てない、

そう理解していたのは、

信長自身と、

腹心の津田光隆だけだったそうです。

それから毛利水軍に勝つまでには、

結局2年もかかりました・・

話を現代に戻しますが、

潮目が読めない『海図のない戦い』というのは、

それほどのリスクを伴うんです・・

果たしてトヨタとマツダは、

どこまで考えた上での資本提携なんでしょうか。

この先注目していきたいです。

関谷はやと

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