みんなで電気自動車のナゼ? 

From:関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

車に使われている、

ガソリンやディーゼル燃料に代わる、

新しい燃料として、

『電気』が再び注目され始めています。

あなたも知っている、

電気を燃料(エネルギー)にして、
モーターで車を走らせる、

いわゆる『電気自動車(EV)』と呼ばれる車です。

日産リーフのような、

電気自動車が出回り始めた頃、

地球温暖化の原因とされる、

温室効果ガスの代表格CO2(二酸化炭素)を、

走行中に全く出さないことから、

どの自動車メーカーもEVを販売するのかな?

と思っていたら、

その予想に反して、

電気自動車の開発はそれほど進まず、
脇に置かれた感じでした。

その代わり、

エンジンとモーターを組み合わせた、

ハイブリッドカーや、

従来から車の燃料として使われていた、

ガソリンやディーゼルエンジンの燃費を

極限まで追究することで、

走行中に排出されるCO2を削減する、

という方向で進みました・・

さらにその後は、

『水素』を燃料にして、

空気中に含まれる酸素との化学反応を利用して、

発電された電気でモーターを動かす電気自動車、

『燃料電池車』が開発されました。

しかし、

ドイツ最大の自動車メーカーVWによる、

ディーゼル排気ガスデータ不正問題が発覚し、

このままだと、

各自動車メーカーが目標にしていた、

排気ガス規制をクリアできないことが分かりました。

すると、ここである疑問が2つ・・

1つ目として、

VWって、この問題がバレなきゃ、

あのままディーゼル車を、

売り続けるつもりだったんでしょうか?

VWに関する一連のニュースや、

僕が知り得た情報だけでいうと、

残念ながら、

『そのつもりだった』としか、

言いようがありません・・

そして2つ目の疑問です。

『排気ガス規制』をクリアしたいのなら、

そもそも排気ガスを出さない、

『電気自動車』を、

どの自動車メーカーも、
なぜ最初からやろうとしなかったのか?

不思議だと思いませんか?

しかし今、VWを始めとする、

世界中の自動車メーカーは、

一時のディーゼル排気ガス不正問題など、

もう過去の問題じゃないか!といった具合で、

EV開発競争をやっています。

すると・・ここで気が付くことは、

車の動力源である『エンジン』は、

自動車メーカーの独壇場ですが、

もう一つの動力源『モーター』となると、

今度は『電機メーカー』の守備範囲になります。

そうなると、

自動車メーカーにしてみれば、

新商品開発や価格決定の場面において、

今までのように主導権を握れなくなります。

また、

ガソリンやディーゼル燃料を作っている、

『石油メーカー』との関係も軽視できません。

そういった背景もあって、

自動車メーカーは、
『エンジン』にこだわってきたんですね。

しかし、

その自動車メーカーが、

『電気自動車』に軸足を動かしたということは、

『自動車メーカー』
『石油メーカー』
『電機メーカー』の三者で、

何かしらの折り合いがついたということでしょうね。

つまり、

車に使う燃料を電気にする代わりに、

電気を作る発電所には、

今よりもたくさん石油を使ってね、

みたいな折り合いです・・

そうすると今度は、

原子力発電に関わっている所が黙っていないはずです。

しかし、

いま話題になっている『東芝』と、

アメリカの『WH(ウェスチング・ハウス)』による、

原子力発電所建設を巡るいざこざのように、

自分たちのことで手一杯になれば、

自動車業界がやってる事にまで目が届きません・・

こんな風にして、

断片的な出来事でしか見えてないものでも、

世界の産業レベルでエネルギー事情を見ると、

自動車メーカーが、

電気自動車に力を入れ始めた理由の1つが、

分かってくるような気がします。

関谷はやと

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