高額なはずなのに・・何で？　

From：関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

大阪市北区にあるデパート、

『阪急百貨店』に早くもマツタケが登場！

今朝の新聞記事です・・

ちなみに、

今日（５月１６日）の松山市の
いま現在の気温は１９度です。

普段よりちょっと涼しいというか、

じっとしていると、
ひんやりした感じがするくらいです。

遅い春がようやく終わりを迎えたかなと思ったら、

もう秋の風物詩『マツタケの登場』とは・・

ちょっと気が早過ぎですよね。

事実『早松茸（そまつたけ）』と呼ばれる、

このマツタケは、

今の気候を秋と勘違いしたマツタケが、

勝手に！？成長した希少品なんだそうです。

今回阪急百貨店に並んだのは、

わずか４本のみ・・

記事になるくらいですから、

値段も相当のもんだと思うでしょう？

その通りで、

なんと１００ｇが『１００，０００円』

１０万円！？です。

しかも税別！消費税だけでも８，０００円です・・

さらに驚くことに、

この知らせを聞きつけた個人の方から、

『４本とも全部買う』との電話があって、

店頭に並んだかと思ったら、

すぐさま引き下げられたそうです。

スゴイです・・

いや〜、いるんですね・・

こういった、

『高いほど値打ちがある』という感覚で、

希少品や初物を購入される方が・・

わずか１００ｇで、１０万円ですよ・・

高級牛肉の何倍ですか？

レアアース（金やプラチナなどの希少金属）かと思いました。

しかし、、

今回僕が注目したのは、

マツタケそのものじゃなくて、

『早松茸』を並べた阪急百貨店の、
価格の付け方の方なんです。

というのもマツタケって、

同じ野菜でも、

大根やカボチャのように、
１００ｇいくらって表示されるような、

重量のある野菜じゃありませんよね。

記事によると、重量といっても、

１本がせいぜい２５〜３０ｇほどなんです。

普通の感覚でいうと、

マツタケのように重量の軽い野菜なら、

『１本いくら』という表示が、

当たり前の感覚です。

そこをあえて、

『４本で１０万円』じゃなく、

『１００ｇが１００，０００円』です・・

これは『トリック』

としか言いようがないんですけど、

実は綿密に計算された『表現方法』なんです。

さっきの例で、

『４本で１０万円』と表示すると、

購買者の心理として、

４本で１０万円！？

ということは１本あたり２万５千円か・・

という計算ができて、

そのあと、、

購買者の頭の中で、それまでの経験から、

『マツタケ相場』が明確になってきます。

すると・・不思議なことに、

『もしかしたら、これ高いかも・・』と、

マイナス要因の感情が強くなってきます。

その結果、

『足が遅くなって』売れにくくなるんです。

マツタケといっても生ものですから、

できれば早く売れて欲しいですよね。

それとは別に、

『１００ｇが１００，０００円』ならどうかというと、

購買者は、

１グラムあたり１，０００円というのを、

ほぼ反射的に計算するんです・・

この習性って、

日本人に限ったものじゃなくて、

お金で物を買う習慣のある国では、

ほぼ間違いなく無意識にやっています。

すると、

さっきと同じように購買者の頭の中では、

『マツタケの値打ち』が、

それまでの経験と比較されるんですね・・

でも、マツタケを『１ｇあたりいくら』で、

認識してる人って、ほぼいませんので、

やっぱり『１本あたり〇〇千円』

といった感覚です。

すると、もともとマツタケには、

『値段が高いものだ』という感覚があるので、

すでにマツタケを買おうとしている人の頭には、

『１本あたり〇〇千円』と、

『１ｇあたり１，０００円』との違いを、

冷静に比較するという意識はあまり働きません。

つまり、購買者は無意識のうちに、

『価格へのハードル』が低くなっているんです・・

なので、この『１００ｇが１００，０００円』

という表示の中には、

購買者がそうなる要素を含んでいるんですね〜

これは商品の特徴と世間の認識、

そして購買者の心理を理解した見事な、

『値付け表示』だと言えます。

ただ、この時期に限らず、

マツタケを買おうとする人って、

マツタケそのものの『値段がどうこう』というより、

『話題性』とか『季節外れの希少品』といった、

形のない『価値』を手に入れたい、

という感覚を持った人であり、

またそれが出来るお金を持っている人です。

なので今回のような『早松茸』って、、

ほかの野菜や食料品と同じ、

『デパ地下（たぶん）』に並んではいますが、

感覚としては、

貴金属やアクセサリーなど、

高級品売り場に並んでいるような商品に近い

『価値』を持った商品なんでしょうね。

関谷はやと

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