やはり輸入禁止 

From:関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

今朝、インターネットニュースを見ていたら、

アメリカの有名な情報誌のひとつ、
『ザ・ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)』に、

ある記事が書かれていました・・

東南アジアに位置する『ミャンマー(旧ビルマ)』では、
来年から『右ハンドル車』の輸入が禁止される、とのこと・・

この経済成長が著しい国『ミャンマー』で、です。

いつもこのメルマガを読んでくれているあなたには、

『右ハンドル車』については、

僕がしつこいくらいに話しているので、

世界を走っている車の中で、
右ハンドルを採用している代表的な国は、

日本・イギリス・オーストラリア・南アフリカ、

ニュージーランド・パキスタン・・

ということは知っていると思います。

そして、今回はさらに追加して、

歴史的な背景から、
右ハンドル車にせざるを得なかった国、

『ミャンマー』という国です・・

ちなみに、、

ミャンマーの歴史をちょっと紹介すると、

かつてイギリスの植民地だった頃から、
『ビルマ』と呼ばれていたこの国は、

太平洋戦争のさ中には、

ビルマの独立を支援していた日本によって、
一時期統治されていた時代がありました・・

その後、さまざまな歴史的背景のもと、

経済制裁という名目で、
長い間、欧米からの物資を断たれていました・・

当然、車もその対象ですので、

欧米の『左ハンドル車』は、
ビルマの道路を走ることはありませんでした・・

その後ビルマは、周辺国で、
地図上のすぐ上に位置する中国で起きた、
天安門事件の影響を大きく受けて、

この頃、国名を『ミャンマー』にしました。

これは対外的な理由が大きかったと思いますが、、

いざ国名を変えてはみたものの、

国を発展させるためには経済力が必要です。

経済力とは、、
『人、モノ、お金』が動くことです。

そのために車は欠かせないのですが、

経済制裁のもとでは、
なかなかスムーズに進みません・・

そこで頼ったのが、
かつてビルマを統治していた日本です。

そしてミャンマーは、

右ハンドルの日本車を輸入するようになりました・・

しかし、
ミャンマーという国自体にはお金がないため、

車の輸入といっても、
新車の輸入じゃなく、もっぱら日本の中古車です。

ただミャンマーの人たちは、

故障も少なく、燃費の良い、
このすばらしい『日本の中古車』をとても気に入り、

それ以降ず〜っと日本の中古車を輸入してきました。

なので、日本の中古車業者さんの中には、
ミャンマーに進出している企業も多いんですよ。

それが、、

ほぼいきなり、と言ってもいいくらいに、
来年から『右ハンドル車』の輸入禁止ですよ!

何なんですか!?

この『仕打ち』のような政策は!!

というのも、、

ミャンマーの道路政策はちょっと変わっていて、

ビルマ独立後の軍事政権時代に、
なぜだか『車は右側通行』に決められたそうです・・

これって、日本の道路と逆向きですよね。

ということは、

ミャンマーの道路を走るのには、
『左ハンドル車』の方が、
理にかなっているということになります・・

しかし、これは『たまたま右側通行だった』

というだけで、

右ハンドル車の輸入禁止の理由ではありません。

じゃあ本当の理由は、、!?

ここからは、
事実と状況証拠に基づいた、
僕の推測ですが、、ほぼ間違いないでしょう。

世界を見渡すと、

『ヨーロッパ(特にドイツ・フランス)』
『アメリカ』『中国』の自動車メーカーって、

自国が『車は右側通行』なので、
当然『左ハンドル車』をメインに造っています。

そういった国々・自動車メーカーにしてみたら、

資源の開発と市場経済によって、
著しく経済成長しているミャンマーに、

『自社の新車を買ってもらいたい〜っ!』

となりますよね・・

となると、

いまミャンマーで売れている、
『日本の中古車』が目障りでしょうがありません・・

ならば、、このあとは簡単ですよね・・

様々な手を打って、

『右ハンドル車の輸入禁止』という政策を、
とってもらえるようにするだけです・・

これで自動的に『左ハンドル車』が輸入され始めます。

ただ、それと同時に今度は、
自動車メーカー同士のし烈な争いが始まります。

そしてある程度車が行き渡ったら、

自社メーカーのシェア拡大のために、
ミャンマーに現地工場を造ろうとします。

こういったシナリオで、

日本の中古車は、締め出されて行くんですね・・

でも、もっと衝撃的なことは、、

実は日本の自動車メーカーも、

この『右ハンドル車の輸入禁止』に、
ほぼ間違いなく関わっている、ということでしょう・・

というのも、

日本の自動車メーカーが造っているのって、

日本国内向け以外、
ほとんどが『左ハンドル車』だからです。

日本の中古車業者さんたちが、

当時貧しかった国、ミャンマーにおいて、
車の普及に大きく貢献したことは事実です・・

それは儲けばかりじゃなく、

『情勢が不安定な国でも、発展のために車は欠かせないだろう』

といった使命感を持って始めた部分もあります。

そうでないと、

誰があんな危険な地域に『中古車』を持って行くんですか?

たしかに、当時の世界情勢で、

日本の自動車メーカーの『新車』を、

ミャンマーに買ってもらうことが、

国際政治にどれほどの摩擦を生むかは想像できます。

しかし、
それを解決していくのが『国の役割』だと思いますが、、

なのに、、

その市場がある程度成長したら、、

今度は手のひらを返したような政策で、

メーカーに市場を全て渡してしまうとは・・

残酷ですが、これが真実です・・

しかし、
僕たち中古車を扱っている者としては、

たとえこういった状況でも、
嘆いているだけじゃいけません!

その次の手を、

したたかに考えていくのもまた、

ビジネスの面白いところなんですから。

関谷はやと

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