オットーマン・シート　

From：関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

先日開幕した、自動車の国際展示会
『北京モーターショー』で、

スウェーデンの自動車メーカー、
『ボルボ』から助手席のない車内レイアウトが
発表されました。

助手席がないって言われても困ります・・

でも安心して下さい、大丈夫です、
ちゃんとシートは付いてます。

それは、本来助手席がある位置に、
『オットーマン・シート』と呼ばれる、
背もたれのない座席が備え付けられている、
というものです。

つまり、後部座席に座った人が、
オットーマン・シートの上に
足を伸ばして置くことができるように、
なっているんです。

このオットーマン・シートって、

特に高級セダンなどでは、
ときたまオプションで装備されていることがあります。

シートにもたれ掛ると、
ちょうどふくらはぎの辺りが、
マッサージチェアのようにせり上がってくる、あれです。

中には本当に、
ふくらはぎのマッサージ機能が付いた、
オットーマン・シートの車もあります。

男性なら、

床屋さんで顔そりをしてもらっている所を、
イメージしていただければ、
分かりやすいと思います。

ちなみに、顔そりをしてくれる、
オットーマン・シートの車はありませんよ。

車って揺れる乗り物なんで、
そんな所で顔そりなんかしてたら危ないでしょ？

ですから、そんな車は絶対にありません。

ちょっと話題がそれてしまったんですが、、

それがボルボの場合、

初めから足を伸ばす前提で、
シートが作られているんですね。

インターネットの記事で、
その写真を見たんですけど、
中々ユニークな発想だと思います。

でも僕は、このオットーマン・シートには
それほど魅力的には感じません。

それはもう、一言でいうと、
シートに座っていて『踏ん張れない』からです。

踏ん張れないと、
上半身が不安定になって、
車と一緒に身体も揺れてしまいます。

そうなると、
揺れに影響されて酔いやすくなります・・

しかも、
このボルボのレイアウトって、
助手席の背もたれの代わりに、
大型ディスプレイを備えていて、

後部座席に座った人が、
テレビやビデオなどの映像を、
観られるようになっているんですよ！

身体が揺れやすい座り方をした上に、

目の前にテレビの大画面って・・

これはもう、
『車酔い誘発シート』って呼べる仕上がりです。

日本の道路って、
揺れずに真っ直ぐ何十分も走れる道路なんて、
北海道にでも行かない限り、ほぼゼロです。

それでもボルボは、
こういった室内レイアウトを発表するんですから、
それなりの需要があるんでしょうね〜。

ここまでやるんなら、
そこのコンセプトを極めるつもりで、

国際線の飛行機のシートのように、
フラットになるシートレイアウトの車を
作ってもらいたいですね。

関谷はやと

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