下車勤　

From：関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

運送業界の間では、

『下車勤』という言葉があるそうです・・

何でしょうね？この『下車勤』って、、

ちなみに、

コンクリートや鉄筋の廃棄物、

伐採した材木など、
端材（はざい）を積むダンプカーは、

ダンプ装置の構造上、
土砂を積むダンプカーとは区別されていることから、

『土砂禁』と表示されている車もあります・・

また、

自家用車に乗っている人の中でも、

靴を履きかえたりして運転している車を、

土足禁止の意味から『土禁車』と呼びますが、、

どうやら『禁』違いのようですね・・

ということで調べてみると、

トラックドライバーさんが、
運転業務以外の仕事に就くことを、

『下車勤』と呼ぶんだそうです・・

確かに車からは降りていますけど。

それを、何でわざわざ、

『下車勤』なる用語を作ってまで、
呼ぶ必要があるんでしょうか？

さらに調べてみると、、

そこには、
トラックドライバーさんの給与体系が、
深く関わっていることが分かりました。

というのも、

ほとんどのトラックドライバーさんは、

ハンドルを握る時間と距離によって、

また、荷物の種類や配送件数によって、

ドライバーさんの給料は計算されているそうです・・

なので、より高い収入を得るために、

限られた時間内に１件でも多く配送するため、

宅配便のお兄さんは、
常に走っているんですね〜

そんな状況ですから、

僕は馴染みの宅配ドライバーのために、

なるべく不在通知をもらわなくて済むようにと、

自宅あての荷物でも、
三栄自動車で荷物を受け取れるようにしています。

やっぱり『お互い様』という気持ちは大事ですよね・・

スイマセン、話題が逸れてしまいました・・

『下車勤』でしたね。

トラックドライバーにとって、
この『下車勤』になるということは、

即収入が下がることを意味します・・

こうして収入に直結することから、
ハンドルを握れない状態のことを、

わざわざ『下車勤』と呼んでいるんですね。

それじゃあドライバーさんは、

一体どんなとき下車勤になるのかというと、

これはもうお分かりですよね・・

車を運転することができない状態のとき、

つまり運転免許を停止された『免停』のときです・・

免停の理由として、、

スピード違反や一旦停止忘れ、、など、
プロのドライバーとしては論外のものから、

配送中に『駐車禁止』の切符を切られたりと、、

様々な理由があります・・

今回、インターネットニュースで、

『下車勤』という言葉で話題になっていたのが、

この駐車禁止をめぐるものでした。

というのも数年前に、
駐車禁止の処分制度が変わって、

本来なら、

駐車違反で取り締まられた後には必ず、

違反に対する反則金の支払いと、

その車を停めた人に対して、

免許点数の減点という、
行政処分がセットになっていました。

そもそも駐車違反って、

車内が無人の状態なので取り締まりの対象となります。

しかし、、

現在のように台数が増えた配送トラックなど、
色んなドライバーが乗るような車は、

誰がその車を駐車違反の場所に停めたかって、
特定ができませんよね・・

なので、、警察にとって、

免許点数の減点をするための、
『誰が』を特定するのに、

大変な手間がかかるようになってきました。

そこで変更されたのが、、

ドライバーじゃなく、
車の持ち主に『違反の通知をする』ことです・・

もちろん責任は、
駐車禁止をした当事者、つまりドライバーにあるんですが、

この制度変更以来、

ドライバー自らが出頭して、反則金を支払わなくても、
誰が支払いに行っても良くなったんです・・

これによって、
ドライバーが駐車禁止をしてしまっても、

代わりの人に反則金を払いに行ってもらうことで、
免許点数が減点されなくなりました・・

これって、言い方は悪いですが、、

警察にとっては、

本人特定の手間が省けても、
反則金は払ってもらえる、ということですよね・・

ちなみに、
違反者本人が支払いに行くと、免許点数は減点されます・・

これって『カモネギ状態』ですか！？

何か変ですよね・・？

おまけに、
この制度変更によって、

反則金を取りっぱぐれないようにするための措置として、

反則金を支払っていない車は、

次回の車検を受けられないようになってしまったんです・・

何ですか、これはっ！

いきなり『車検』って、、

駐車違反とは関係ないじゃないですか！？

しかし、それが、、

車の整備をやっているような人って、

僕みたいに、
人の良い人間が多いのかどうか知りませんけど（笑）

車検を受からせるために、
この反則金を、
一時的に立て替える業者さんもいるんだそうです・・

僕は『良い人』ですけど、絶対に払いませんよっ！

ところで、この制度によって、、

一体誰にメリットがあったんでしょうか？

それはもちろんっ！
警察と駐車違反をしたドライバーです・・

で、とばっちりを被ったのが、

何故だか僕たち自動車整備業者です・・

もう、ここまで来ると、
誰が悪者か訳が分からなくなります・・

しかし、
つい先日、運送業大手の『Ｓ急便』が、

自社ドライバーの『下車勤』を防ぐために、

意図的に反則金の代理支払いを代理にさせていた、

ということで警察に処分されていました・・

でも元々、
こんな抜け穴だらけの制度を作ったのは警察ですよ・・

う〜ん、、、

情けない話ですが、、
度が過ぎるとダメってことなんでしょうね・・（笑）

関谷はやと

佐川急便の駐禁制度悪用？の件、
法の抜け穴

何で今さら？

悪いのは？というより、
法律制度の目的が集金なのが見え見え・・

誰が悪いのか？

駐車違反の取り締まりの意義に本末転倒の恐れ

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