灰とダイヤモンド・・
From:関谷はやと
三栄自動車の事務所にて。
今朝インターネットニュースを読んでいたとき、
興味を引かれた記事がありました。
大気汚染が深刻な中国北京市に、
高さ約7メートルの大きな空気清浄器を立てて、
そこで濾過された汚染物質を集めて、
高温高圧で固めると、、
なんと『ダイヤモンド』ができそうだ、
とのこと・・
なんで??
灰からダイヤモンドができるんやろう?
というのも、
中国の大気汚染の原因は、
火力発電の燃料として燃やしている石炭や、
車から排出される排気ガスです。
そのため大気中には、
燃えかすの『スス』が大量に混じっていて、
それが太陽からの光の影響を受けることで、
化学反応をして、
汚染物質へと変わります。
『スス』って、あの真っ黒になるやつです・・
まあ、『炭』と同じようなものですね。
記事によると、
中国の汚染物質『スス』の40%が『炭』、
つまり『炭素』なんです。
知っている人もいると思いますが、
『ダイヤモンド』って、
元々は『炭素(カーボン)』で構成されています。
地中に含まれている炭素が、
マグマや地殻の影響で、
高温・高圧の環境下によってできる物質です。
というわけで、
これと同じ原理で、
大気中の汚染物質をダイヤモンドに替えて、
それを販売しようという試みが、
実際に行われようとしているんだそうです。
シンプルな考えだけど、
誰も注目していなかった、
ものすごい発想だと思います。
これも近年、
工業用ダイヤモンドの需要増加と共に、
その製造方法が発達して、
安く大量に生産できるようになったおかげです。
まさに『灰とダイヤモンド』ですね・・
これを日本のことわざでいくと、
『棚からぼた餅』、、とか、
『ひょうたんから駒』っていう例え・・
でいいんでしょうか・・
今風に言うと、
『ラッキー!』とか『ありえない!』
みたいな表現になるでしょうか・・
でも、
『棚からぼた餅』だと、
お餅を食べたらそれで終わりです・・
また、
『ひょうたんから駒』だと、、
実際に将棋をしている場面に、
どこかから『歩』の駒が出たところで、
喜んで使ったとしても、、
禁じ手の『二歩』を打ってしまうくらいです・・(笑)
ちょっとスケールが小さいですね・・
しかし、
実際ダイヤモンドを作るために、
いくらかかるかは分かりませんけど・・
『灰とダイヤモンド』なら、
もう少し夢がありますよね・・
ちなみに、ことわざって、
人々の長い歴史から得られた、
成功と失敗から学んだことが、
後世に語り継がれながら、
体系化されたものだと思います。
繰り返す歴史の中で生まれるものなので、
体系化されるまでに、
時間だけは、何十年何百年もかかっています。
なので、、もし、
発生してしまった大気汚染を解決する方法として、
空気清浄機で集めた灰から、
ダイヤモンドを作ることが、
この先、何十年何百年と続けば、
ことわざ辞典の中に、
『棚からぼた餅』や『ひょうたんから駒』
と並んで、
『灰とダイヤモンド』が載るかも知れませんね・・
関谷はやと
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