修理する側の視点でＥＶを見ると・・　

From：関谷はやと

いつもこのメルマガを読んでくれている
あなたにお話しする話題もそうですが、
世の中で車関連の話題を見てみると、
ＥＶに関するものが大半を占めています。

まあＥＶそのものが目新しく、
まだまだ普及途上段階なこともあって、
そこに話題や注目が集まってるんでしょうけど、
ただ日本の自動車メーカーの実績を見ると、
新車販売全体の５％にも満たない台数なので、
話題に上る割には少ないのが実際のところです。

とはいえ、
ＥＶに投入される革新的な技術は、
エンジン車の比じゃないくらい様々あり、

代表的なものを挙げると、
電池（バッテリー）はもちろん、
電動モーターと変速機、制御装置を一体化した
『ｅアクスル』と呼ばれる装置のほか、

シャーシ（車体）を作る際にも、
これまでのように複数の金属パネルを
重ね合わせて溶接しユニット化する方法から、

溶かしたアルミを鋳型（いがた）に流し込んで
ユニットごとに一体鋳造する『ギガキャスト』
と呼ばれる方法も採用されています。

これら技術の特徴は一体化に関するもので、
結果的に生産コストを抑えられますが、

ただユーザーの手に渡った後、
例えば、その車が事故に遭って修理をする際、
一体化のせいで今度は、
これまで切り継ぎや部分交換できていた物が、
ユニット交換でなきゃ修理できない・・
みたいなケースが増える可能性もあり、

でもそれって、
生産コストは抑えられたものの、
一方でその割がユーザーに回って来た・・
と思えるような方向に進んでいるとも言え、

そうやって考えていくと、
１台の車が生産されてから
使用済みになるまでの間に、
様々な局面で『修理』が発生することを
最初から織り込んで車を作らなくちゃ、

せっかくの革新的な技術も、自分たち
（自動車メーカー）の為だけなのか！？
という状況になってしまいます。

たとえ最初は売れたとしても、
整備性の悪い車、修理しにくい車は
ランニングコストが高くつく・・
という理由でユーザー離れを起こします。

関谷はやと

 
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