アクシデントを活かすために・・ 

From:関谷はやと


先週末、
日本での開催が12年ぶりとなる
世界ラリー選手権(通称WRC)が行われ、
レース会場となった愛知県出身の勝田選手
(トヨタ)が自国開催の中で3位を獲得し、
見事表彰台に立つことができました。

ちなみに、
ラリーというのはF1のような
サーキットコースを走るレースじゃなく、
舗装、未舗装が組み合わさった一般道路を
ラリーコースとして設定し、
区間ごとに競い合ったタイムを合計して、
最終的に一番速く走ったチームが優勝する、
というルールとなっているため、

本来なら時速40キロ制限の道路を、
100キロ以上のスピードで走り抜けるなど、
ラリーにはサーキットとはまた違った
ドライブテクニックが要求されます。

僕もレースの様子を
所々動画で見ていたんですけど・・

カーブへの侵入スピードが速すぎたために
コースアウトしたり、
ガードレールなどと接触したりで
リタイヤを余儀なくされる場面もあり、

中でも印象的だったのが、
損傷した車両から火の手が上がり、
ドライバーが、すぐさま消火はしたものの、
その後しばらくすると、また火の手が上がって
今度は一気に燃え広がっている映像でした。

その理由に今回のラリーでは、
ハイブリッド車(HV)が使用されていて、
車両に搭載しているHV用バッテリーが
(リチウムイオン電池)衝突などの衝撃で、
内部ショートを起こして発火したんですね。

ちなみに一般的な火災は、
炎や熱が外部から加わることで燃えますが、
今回のような電気火災と呼ばれるケースでは、

リチウムイオン電池内部の材質が、
熱を抑えきれなくなった結果発火するため、
一度発火すると一気に燃え広がるんですね〜

事故やトラブルがつきもののラリーなので
十分な安全対策を採っていたこともあり、
幸い、ケガ人は出ていませんでしたが、

一見すると、
危険にも思えるレースを行う目的の一つには、
今回のようなアクシデントに遭っても、
車両火災が起きにくい構造や技術を確立して
市販車にフィードバックしていく・・
という側面もあるんですよ。

関谷はやと

 
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