売り切りじゃない理由・・　

From：関谷はやと

以前にも、このメルマガで
あなたに紹介したことがある、
イタリアの乗用車メーカー『フィアット』の
『５００』シリーズが、ついに日本市場で
ＥＶモデルを発売することになりました。

ちなみに、
このフィアット５００という車は、
ベースとなるモデルに加えて、
スポーツカーブランドの仕様とか
カジュアルな内外装を施した限定モデルなど、

常に何かしらの限定車を出し続けるという、
独特のマーケティング手法を
採っていることでも有名です。

なので、
今回発売されたＥＶ『５００ｅ』も、
他の自動車メーカーがやっているように、
将来このシリーズを全てＥＶ化していく・・
というよりも、あくまでＥＶ仕様として、

さっきお話しした
スポーツ仕様やカジュアル仕様といった、
他の限定モデルと同様の位置付けにある車だと
考えているんじゃないかと思っています。

その理由の一つに、
この５００ｅというＥＶモデルに限っては、
一般的な『売り切り』という販売方法じゃなく、
毎月使用料を支払って車に乗るという形の
『リース』に限定しているからです。

というのも、
もしフィアット５００を今後、
すべてＥＶに切り替えていくつもりなら、
ユーザーに納車した後も、
その車について手間とコストをかけて
関与し続けていくリースじゃなく、
普通に売り切るはずなんですよね。

逆にユーザーにとってはリースになった分、
下取り価格を気にせず乗れるとか、
月々○○万円支払えば、
保険も税金もすべて含まれているため、
支払先を１つにすることが出来るとか、
様々なメリットがあります。

そしてもう一つ大事なのが、
ＥＶというのはエンジン車と違って、
燃料の代わりに希少金属を含んだ、
重たい電池を車に搭載しているため、

売り切ってしまうと、中にはその車の
所在が分からなくなる場合もあるので、

すると、
リサイクルできる割合が落ちてしまい、
引いては地球上の限りある資源全体に
影響を及ぼしてしまいますからね〜

まあ、これについてはどのＥＶにも
共通する課題ではありますが・・

ただフィアットの場合は、
『５００ｅ』をリース限定とすることで、
他のシリーズとは一線を画した、
リサイクル性を最優先した仕様のモデル、
というメッセージも込められているとすれば、

これまで外観スタイルやボディーカラー
内装や装備、車の性能といった、
目に見える部分で差別化していた所を、

今回のＥＶモデル『５００ｅ』では、
売り方とかリサイクルに対する考え方といった、
ビジネスに対する姿勢（ポリシー）
つまり目に見えない部分での差別化を
試みているのかも知れませんね。

関谷はやと

 
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