現実路線に向かう自動車メーカー 

From:関谷はやと

先月初め、東京で開催された
世界的な規模の自動車展示会
『東京モーターショー』の
見学に行った時のお話しをしましたが、

今度は年が明けるとすぐに、
市販車をドレスアップしたり
チューニングを施した『カスタムカー』
と呼ばれるモデルを展示する
『東京オートサロン』が開催されます。

ちなみに、
この『東京オートサロン』って、元々は、
あるカスタムカー専門雑誌の編集者が、
車好きの人たちのために、
雑誌に登場するような車を一同に集めたら、
もっと盛り上がるんじゃないか?
という発想から始まったイベントでした。

というのも、
モーターショーに登場するような
コンセプトカーを作ろうとしても、
技術面、資金面でのハードルが
とても高くなってしまうので、結局は、
自動車メーカー程の規模じゃないと
現実的には無理だったんですね・・

まあ、
今から36年前に始めた当初は
そんな趣味的なノリだったので、
カスタムカーといっても、
現在のように洗練されたスタイルに
仕上げられてた訳じゃなく、

どっちかというと
『改造車』的な香りがプンプンとする
ある意味コアなファン向けの
イベントだったんですね〜

ところで、話は前後しますが、
先日開催された東京モーターショーでは、

『海外販売戦略の見直し』
とか何とかいった理由で、
並みいる海外の自動車メーカーが
出品してこなかったんですね・・

結果的には、
出展した日本国内メーカーの努力によって、
来場者数だけは前回を大きく上回って、
イベントとしては成功を収めましたが、

今後のモーターショー運営に
課題を残したことと、
『出店地域の絞り込み』といった傾向が
東京モーターショーだけに限らず、
世界的な規模で進んでいることが
浮き彫りになりました・・

ところが、、

一方の東京オートサロンには、
イギリスの超高級スポーツカーメーカー
『マクラーレン』が初出展するとか、

ホンダのハイブリッドスポーツカー
『NSX』の2020年モデルも
日本でいち早く公開するのを
『東京オートサロン』の場で、
といった具合に、

世界中の自動車メーカーが、
(ホンダNSXはUSAホンダ製のため)
開発製作にも費用がかかる
コンセプトカーの出展回数を減らして、

現行の市販車モデルを
カスタムカーに仕上げて、

直接商談に結び付くような
ビジネススタイルを取るようになりました。

つまり早い話、
現実路線にシフトしたということですね・・

この最近のニュースでは
1台数億円のスーパーカーが・・
みたいな話題も
多く聞かれるようになりましたが、

でも実際のところは、
どのメーカーも車という乗り物、
そのものに対する先行きが見通しづらくて、

さてどうしようかと
思案しているのが現実なんです。

関谷はやと

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