地の利
From:関谷はやと
2ヶ月ほど前に、
このメルマガでもお話ししたのが、
ドイツの自動車メーカー
フォルクスワーゲン(以下VW)が、
約80年間にわたって作り続けた
『ビートル』というモデルが、
3度のモデルチェンジを経て
今年7月、ついに生産終了した・・
というお話しでした。
そして、つい先日
車業界向け日刊紙の記事に
その後の話題が出ていて、
メキシコの工場で
生産を終了したビートルのうち、
日本向けの最終ロットとなる
63台が船便で運ばれ、
この9月25日
無事に陸揚げされたそうです・・
ちなみに、
VWが作っている日本向けモデルは、
愛知県の豊橋市にある
『明海埠頭(あけみふとう)』で
陸揚げされたあと、隣接する
『新車整備センター』に集められます。
実はこの明海埠頭って、
今から30年ちょっと前に
僕が仕事をしてた
自動車製造メーカーの工場の
すぐ対岸にあった場所だったんですよ。
なので、
記事を読んでてとても懐かしく思いました。
言われてみれば確かに、
当時から、
自動車の船積みをやってて、
僕も休みの日には、
巨大な輸送船を一目見てみようと
明海埠頭に行ってましたが・・
でもその頃はVWも
まだこの場所には進出してなくて、
どっちかといえば、
よくある地方の船積み港みたいな
のどかな感じだったんです。
ところが、それから2〜3年後
僕が松山に戻ってきた辺りから、
明海埠頭を含むこの地区一体は
VWのほか、
元々近くに工場があったトヨタ
さらにはベンツ、ボルボ、ジャガー
フィアット、プジョーという具合に、
まるで自動車輸出入の集積地
みたいにメーカーが増え続けて、
自動車を扱う港としては
日本国内のどの港と比べても
圧倒的な台数を誇り
その後もずーっと
日本一の座にあるそうです。
(2016年までのデータですが)
ところで、、
何でそんな風に
自動車の扱いが増えたのかというと、
やはり一番の理由は『地の利』で、
実は明海埠頭を含む一体って、
旧海軍の航空基地があった場所
だったんですね〜(驚)
つまり、
地形や気候や人の流れなどの条件が、
物を作ったり運んだり保管するといった、
全てのことに
最適な条件を備えた場所だった・・
ということです。
まあ、中には『なに、旧海軍だと!?』
そういう反応をされる方がいるかも知れませんが・・
でも、あらゆる条件を考慮したうえで
最適な場所をこの地域に決める
『地の利』を見抜いた能力
という面に関していえば、
いま現在、
沿岸地域に立地している様々な施設が、
自然災害に見舞われるたびに
被害を受けてしまってる状況を見ると、
昔の人たちって優れてたんだなあと、
今年は日本全国の各地で
台風の被害を
まともに受けるケースが多いだけに
そう思ってしまうことがあります・・
関谷はやと
PS.
今回の台風もかなり大型ですが、
あなたの住んでいる地域は
大丈夫でしょうか?
お見舞い申し上げます。
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