故障しにくくなった理由　

From：関谷はやと

ハイブリッド車（ＨＶ）や
電気自動車（ＥＶ）など、
車の動力の電動化が進んだことで、
エアコンやパワーステアリングといった、
これまでエンジンから動力を得ていた
装置の電動化も進みました。

具体的には、
エンジンからファンベルトを介して
エアコンのコンプレッサーや
パワーステアリングの油圧ポンプを
作動させていたのが、
電動モーターに置き換わるといった具合です。

そうなった背景には、
燃費を向上させるため、エンジン始動直後や
渋滞時のようなガソリンを多く消費する場面で
エンジンの代わりにモーターを作動させるなど、
エンジンの作動領域が見直された結果、

エンジンそのものが
必要最小限にまでサイズダウンしたことで、
エアコンやパワーステアリングを作動させる
余裕が無くなったんですね。

その代わり、
電気で作動する領域には余裕が生まれ、
電動モーターへの置き換えが進みました。

しかも、こうした装置の電動化によって、
故障や摩耗によるトラブルの発生割合が
エンジン車と比べるとかなり減りました。

それは、ガソリン車と電動車とでは、
装置を作動させるのに必要な動力の
（エネルギー）伝達方法が異なるためです。

さっきお話しした通り、
エンジン車で装置を作動させる場合は、
ベルトを介すなどエネルギーを
機械的に伝達しているのに対して

電動車の場合は、
ベルトじゃなく電線を使って電気的に
（ベルトを採用している車もありますが）
エネルギーを伝達するので物が動くことによる
摩耗や損傷へと至りにくいからです。

とはいえ電気が流れると熱を発生して
その影響により徐々に劣化が進むので、
トラブルが全く無いかといえばそうではなく、
あくまで機械的な場合と比べて、という意味です。

ただ、
電動化が進んだことでユーザーにとっては
トラブルの前兆が分かりにくくなった、
という新たな問題が生まれました・・

関谷はやと

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