EVのイメージを変えることで成功したテスラ
この最近、僕が住んでいる松山でも、
いま最も話題となっているEV『テスラ』が、
走っている姿をたびたび見るようになりました。
ところで、
テスラが登場するまでの主流は、
エンジン車かHVのどちらかで・・
(HV:エンジンとモーターを併用した
ハイブリッド車のことです)
このうちHVが注目されるようになったのは、
アメリカで開催された映画関係のイベントに招かれた
ハリウッドスターが会場に乗り付けてきた車が、
それまで常識とされていたリムジンじゃなく、
何とトヨタのHV『プリウス』だったんです。
これは有名なエピソードなので、
聞いたことがある人もいるかも知れませんが・・
トヨタがプリウスの広告に何十億円もかけるより、
この出来事の方が、はるかに効果的でした。
というのも、
それまでのHVに対するイメージが、
たしかに燃費は良いけど、
同クラスのエンジン車より非力だという特徴が、
強大な出力の車を好むアメリカでは、
中々受け入れられなかったところに、
そのプリウスが、
トヨタから提供された訳じゃなく、
『地球環境のためにできること』という、
影響力のある有名人自らの意志によって
購入された車だったエピソードも手伝って、
『これからの車はパワーよりもエコが主流だ!』
というメッセージとなって世の中に浸透したからです。
話をテスラに戻します・・
テスラが登場するまでの
EVに対する世間からの評価、イメージは、
『エンジン車よりも航続距離が短いうえに、
車重は重いし充電にも時間を要する・・
そんなEVに誰が乗るのか!?』と、
まあHVと似たようなものだったんですね・・
ところが、
HVがブームとなっていく様子を見ていたテスラは、
こうしたEVのデメリットともいえる特徴を、
ある方法を使って打ち消したんですよ・・
それを形にしたのが、
テスラの『モデルS』という車で、
車体の床下にバッテリーを敷き詰めたことで、
結果的に車の重心が下がり、そのことが、
エンジン車とは比較にならないほどの
走行安定性をもたらしました。
さらにスタイリッシュな外観にすることで、
『スポーツカーのような4ドアセダン』という、
高級車ブランドと同じラインアップにしました。
つまり、テスラのターゲットを
航続距離や充電時間が長い、短いといった、
経済的なネガティブ要素にあまり執着しない
高級車に乗っているユーザーに絞ることで、
EVが持つデメリットを
見事に打ち消したんですね〜
ちなみに、
テスラがこの方法をとる前に、
すでに成功を収めていたのが、
『iPhone』を発表したアップルです。
関谷はやと
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