半導体不足のニュースを深読みすると　

From：関谷はやと

すべての工業製品に使われている、
と言ってもいいくらいに欠かせないのが、
電気・電子回路の主要部品である
『半導体』なんですけど・・

新型コロナウィルス感染拡大の
影響を受けたことで、
様々な製品の納期遅れが続いています。

そのため自動車業界でも、
トヨタ自動車が１０万台規模での減産を、
立て続けに実施するのを筆頭に、
ニッサンやホンダも当初の生産計画から
３割〜１割程度の減産を発表するなど、
大きな痛手となっています。

しかも半導体不足の影響は
自動車本体だけにとどまらず、

身近なところでは、
カーナビやドライブレコーダー、
ＥＴＣ車載器といった製品にも
納期遅れが生じていて、

三栄自動車でも、
ごく一般的なカーオーディオでさえ、
入荷の見通しが立たず、
4ヶ月ほど経ってようやく入荷した、
なんて話も実際に起きています。

こんな風に、
せっかく注文をもらっていても、
お客さんの元にいつ納品できるか、、
見込みが立たないという状況なので、

本来なら、
車を販売して得られたお金を、
次に販売した車の仕入れ代金に回して、
さらにまた次の仕入れ代金に回して・・
という資金サイクルによって、
収益の積み重ねが出来ていくはずなのに、

その資金サイクルが成立しないまま、
ただ時間だけが過ぎていく、、
みたいな側面もあるんですね・・
これはビジネスにとって深刻な問題です。

ただ、、最初にもお話ししましたが、
内部に半導体を使っているのは、
なにも自動車だけじゃなく、

ほぼすべての工業製品に使われているので、
実際にはどの分野の製品も、
半導体不足の影響を受けてるんですね。

そこで見方を変えてみると、、
自動車メーカーが、
相次いで減産を発表しているのも、

実は、日常生活への影響を
最小限にとどめよう、みたいな理由で、

そういった分野に半導体を融通していく・・
という側面があるのかも知れません。

もちろん、こういった場合は、
国（政府）主導のもとで、
調整が行われているとは思いますが・・

ただ、製造メーカーというのは、
投資家から資金を集めて運営している
民間の会社なので（株式会社）

こういうのをあまり表立って言うと、

特に海外の機関投資家などからは、
『一企業のやることに政府が介入するのか！？』
みたいに受け取られなくも無いので、

『自動車メーカーは○○割減産・・』
という結果だけしか公表しないんでしょう。

そうやって考えていくと、
三栄自動車にとっても我慢の時期が、
この先、まだしばらく続きそうです・・

関谷はやと

 
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