『考える』について考えてみる・・　

From：関谷はやと

インターネットのスポーツ記事に
巨人の阿部慎之助２軍監督から、

若手選手の技術取得方法について、
コメントを出していました。

というのも、

ここ最近は野球に限らず、
スポーツ界のトップ選手自らが、

自身のフォームやトレーニング風景を
『ＹｏｕＴｕｂｅ』をはじめとした
動画サイトにアップするようになり、

その動画を見た若手選手が、
技術取得の参考にするというケースが
増えてきたんだそうです。

まあ、自分のために必要なら、
どんどん取り入れるべきだと思いますが、

しかし、
阿部監督のコメントによると、

画面の中のトップ選手が、
『なぜそのフォームなのか？』
『どうやって、そこに到達したのか？』

というのを、
自分で考えないまま動画を見て、

『単に真似てるだけにしか見えない・・』

そう感じさせるケースが目に付くようになり、

場合によっては、
選手を指導育成する立場にあるはずの
コーチまでもが同じことをしている。

とまあ、ある意味コメントじゃなく、
阿部監督からの『ぼやき』ですかね（笑）

たしかにＹｏｕＴｕｂｅには、
その世界（スポーツ界、業界）
で活躍している人が、
気軽に動画を上げているので、

同じ世界にいる人からすれば、
『こんな嬉しいことはない！』となって、
ついつい真似をしたくなるんでしょうけど・・

ただ、
そこに至るまでのプロセスやマインド、
トレーニングのやり方というのは、

その動画を真似ただけで身につくほど、
簡単なものじゃないんですよね。

そんな背景もあり、
『若手選手には、もっともっと考えて欲しい』
という意味のコメントだったんじゃないかと。

阿部監督からのコメントを見て
僕が思ったのは、

実は車業界にも同じ傾向があって、

今ではＳＮＳを使えば、
様々な車のトラブル事例や対処方法が
手に入る環境になっているんです。

まあこれも、
メカニックが参考程度で見るなら、
トラブルの傾向を知る機会にもなるし、

整備時間の節約につながれば、
効率の良い作業が簡単にできるので、
それはそれで良いんですけど・・

ところが、
そればかりを頼りにし過ぎると、

いざ『トラブル事例のないケース』
に直面した時、今度は何もできないとか・・

目の前で起きている現象に対して、
診もせずに、
ＳＮＳからの情報だけで判断してしまう、

これらも
阿部監督のコメント同様、
自分で考えてない典型的な事例
じゃないかと思います。

でも、これって、
『労せず成果を手に入れたい』という、

元々人間が持っている潜在的な欲求が、
情報や機器が発達したことによって
表面化した現象なので、

ボヤいてもしょうがない面はあるのかなあ、
とも思いますが・・

その反面、
自分で考えることの大切さに
改めて気付くことができたのは、
こういった時代だからこそ、
でしょうね〜（笑）

関谷はやと

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