AIもビックリ!? 

From:関谷はやと

つい先日
『朝日杯』という将棋のオープン戦があり、
(タイトルには関係ない試合です)
2月11日(祝)の準決勝・決勝戦では、
王位・棋聖という
2つのタイトルを保持している
藤井聡太二冠が優勝しました。

ちなみに将棋界では、
2つ以上のタイトルを保持している
棋士の名前を呼ぶ際には、名前の後に
タイトル名じゃなくタイトル数を付けて
『〜二冠(にかん)』と呼ぶみたいです・・
(以下、藤井二冠)

ところで、、
僕も試合が終わってからですが、
藤井二冠の試合をインターネットで
見てみたんですけど、

試合全体の流れとしては、
準決勝の対戦相手となった『渡辺明名人』と
決勝戦の対戦相手『三浦弘行九段』ともに、

藤井二冠の方が
終始押され気味のままで進んでいました。

何でそんなのが分かるのかというと?

これは最近導入された、
一手ごとに勝率がシミュ―レーションされる
『AI予想』のおかげで、将棋素人の僕でも
局面を理解しやすくなったからです。

という訳で、今回の試合をAI予想で
藤井二冠の勝敗率を見ていると、
『これで詰む(負ける)のかな〜』
と思わせる数字を表示した場面がありました。

ところが、、
途中の局面で藤井二冠の指した
『意外な一手』によってAI予想による
形勢も一気に反転したんです。

つまり、
生身のプロ棋士では考えつかないような手を
藤井二冠が打ったことで、
シミュレーションにかけては人間に勝る
『AI予想』が敏感に反応したんですね〜

ちなみに、
試合形式の将棋のルールとして、
次の手を打つまでを考えるために
『持ち時間』というのが与えられていて、

棋士の人たちはその時間内で、
膨大な指しパターンを、それこそ一手ごとに
頭の中でシミュレーションしています。

また、持ち時間を使い切ってしまうと、
後は一手につき1分以内、という具合に、
考える時間が制限されてしまうルールです。

まあ、棋士というか人間にとっては、
時間さえ掛けて考えられるなら、
最善の一手にたどり着くのに・・
というケースは多いと思います。

なので、
勝敗を決める一つの要因として、
『考える時間』
『シミュレーションする時間』を
いかに効率よく使って結果を出せるか?

というのが結構重要なんですね。

そう考えると、
藤井二冠は普段のトレーニングの中に
『AI将棋』との対戦や
シミュレーションを取り入れることによって、
他の棋士をしのぐレベルで、

次の一手にたどり着くまでの
『時間の早さと正確さ』を手に入れたんだと・・

これが彼の強さの1つなんでしょうね。

関谷はやと

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