アメ車には可能性が 

From:関谷はやと

つい先日、車業界向けの日刊紙に、
『2021年電動車生産が300万台!』
という見出しが載っていました・・

ちなみにこの数字は、
今から2年後の2021年に
トヨタ1社だけで1年間に生産する
HV車を含む電動車の台数を
トヨタ自身が計画したものだそうで・・

現在生産している電動車の台数が
約200万台あるそうなので、
そこから考えると、ほぼ1.5倍!?
もの台数となります。

さらにこのペースが続いた場合、
2025年には、今の3倍となる
600万台を突破する見込みだ
と試算しているそうです・・

何ていうんでしょうか、
いま現在車に乗っている感覚で
この先の車の未来を考えてしまうと、
全く想像ができなくなるくらい
車そのものが驚くほどのスピードで
変化・進化しています。

ところが・・
車を運転する僕たち人間って、
車が電動化していくことで、
今と比べてより便利で静かになる、
というのを、頭では受け入れられても、

実際に乗ってみると
何となく物足りないとか、
何となく面白味に欠ける、
といった印象を持ってしまいます。

というのも、
アクセルを踏み込んだ時の車の反応や、
エンジンや機能部品が作動する音など、
生き物としての本能を持ってる以上、

電動化した車よりも手間はかかるけど、
自ら操作することで安心できるとか、
エンジン音や走りが心地よい、とか・・
そういう感覚を持ち合わせてるから、
だと思うんですよね〜

という訳で、
前回あたりからお話ししている
『アメ車』の話題に戻るんですけど、

実は1980年代を境にして、
エンジン排気量の小さな車においては、
日本メーカーの車が
ものすごい勢いで世界市場を
占めていきました。

その対極として挙げられるのが、
エンジン排気量やボディサイズの
大きさが裏目に出る形で
こと燃費性能に関しては
日本車に圧倒されていた
アメリカメーカーの車(アメ車)でした。

現在でもそうなんですが、
たしかにアメリカでは日本と比べ
ガソリン価格そのものが安いので、
車を選ぶ際にしても燃費の良し悪しなんて、
そこまでこだわる部分じゃなかったんですよね〜

しかし、当時においても
車そのものが進化し続けていましたし、
ユーザーの好みにしたって、
いつまでも一緒じゃありません・・

それなのに、
当時のアメリカ車メーカーは、
自国で受け入れられてる仕様のままで
日本に持ち込んでたんです。

そういった理由で、
日本のユーザーは次第にアメ車から離れ、
現在にまで至ってますが・・

ところが!

車が電動化するということは、
走行に必要な構造そのものが
ものすごくシンプルになるため、

それまでエンジン車に使われていた
装置や部品に、小さな改善改良を
一つ一つ積み重ねて洗練させてゆくという、

日本車メーカーが
得意にしてたプロセスを経なくても、
車が作れてしまうようになるんですね。

そうして出来上がった車が、

先ほどお話しした、
『何となく物足りない』とか
『何となく面白みに欠ける』
につながっていくと・・

その反動として、
無用にデカいエンジンを搭載した車とか、
とにかく見た目が頑丈そうなSUVとか、

1980年代、
あれほど日本のユーザーに
ソッポを向かれていたアメ車に
再びスポットライトが当たっていくという、
(もちろん品質も格段に上がってます)

まあ人間の好みというのは、
何とも移ろいやすいんですね〜

逆に言うとビジネスというのは、
それだけ奥が深いんだと思います。

関谷はやと

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