EVの現実問題 

From:関谷はやと

今回のメルマガもEVの話題ですが、
ただ、EV本体のことは、
ちょっと脇に置いておいて・・

車が電動化するにつれて起こる
インフラの課題について
お話ししたいと思います。

エンジンで走る車もそうですが、
EVがいくら排気ガスを出さないといっても、
燃料に相当する『電気』を充電しなければ、
道路を走ることはできません・・

ところが、
電気を充電するためのインフラって、
ガソリンスタンドのように
全国のいたる所に設置されてる訳じゃなく、

各家庭の車庫あるいは、
高速道路のサービスエリアとか、
ショッピングモールやコンビニの駐車場
という具合に、充電のためのインフラが
まだまだ限定されています。

ただ・・
車が電動化に向かうんなら!
ということで、
ガソリンスタンドのように
あちこちに充電スタンドを作ろうとしても、

ガソリンのように
『持ち運び』ができない電気の場合は、
電気のある場所から電線を使って
電気を引っ張って来なくちゃならず、

また電気の場合は、
ガソリンスタンドのように
車何十台分もの燃料を
『溜めておく』こともできません・・

しかもEVって、

家電製品と比べて
大容量の電気が必要なため、
すでに電線がある場所以外に
ゼロから設置しようとすると、
とんでもない量の電線が
必要となってしまうんですね〜

その上、
今後もし車の電動化がさらに進んで
EVが主流になってくると今度は、

EVを使ってるユーザーが、
充電スタンドを利用する
『時間帯』も問題になってくるんです。

というのも、
通勤や通学のために
毎朝車を使ってるユーザーなら、
勤務地や学校付近の駐車場に着くと
そこでいったん充電したり、

EVで出掛けたユーザーが帰宅する
夕方から夜にかけての時間帯
といった具合に、

充電するタイミングが、
一斉に重なってしまうと、

真夏にみんながエアコンをかけた時と、
同じ状態が毎日起きてしまうんですね。

今までは
ガソリンスタンドのおかげで、
車を走らせるにも、電線や電気は
必要じゃありませんでしたが、

車の電動化が進むことによって、
ガソリンスタンドの役割を、
どこかで負わなきゃいけなくなるんです。

しかも、
その時間帯は季節を問わず
全国一斉に起きるため、

今からそのことを考えておかないと
CO?排出量の削減がどうのこうの・・
といった取り組みが、
すべて消し飛んでしまうくらい、

これって大変な状態です。

さらに
『持ち運べない』『溜められない』電気は、
使ってなくても勝手に放電して、
電池から減ってしまうので、、
それが何十万台ともなると
大変な損失となります。

そうすると、
今後やはり期待されるのは、
電線を使わなくても充電できる
『無線送電』とか、

道路に埋め込んだ給電設備から
走りながらでも充電できる
『走行中ワイヤレス給電』
のような技術の普及でしょうね。

すでにEVの世界では、
EVが普及していくスピードと
充電インフラが普及するスピードとの
バランスを取るためには?
というレベルに達しています。

関谷はやと

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