ＯＮＫＹＯ（オンキヨー）　

From：関谷はやと

つい先日、
大阪に本社を置く音響機器メーカーの
『ＯＮＫＹＯ（以下オンキヨー）』が、
自社の主力事業となっている
『ホームＡＶ（オーディオ）事業』を
アメリカの企業に売却し、
音響製品から事実上撤退する、
というニュースがありました。

しかし、
いち音響機器メーカーの動向なんて、
別に何の影響もないはずなのに、

なんかピンポイント過ぎだろ！
って思いますよね〜

ところが、
いつもこのメルマガを読んでくれている
あなたには、どうしても
聞いてもらわないといけない
理由があるんです！

それが、
僕の実家には４０年ほど前に購入した
『オンキヨー製のステレオ』が、
今でも置いてあるからなんですよ・・

『えっ何？、たったそれだけ！？』
なんて言わないでください（笑）

というのも、
僕が住んでいる松山にまで、
『オンキヨー製のステレオ』が、
ごく普通に置いてあったことを考えると、

このところ急に聞くようになった
オーディオメーカーによる
相次ぐ市場撤退のニュースから、

『音楽を聴く』という
行為そのものが、
当時とは完全に変わったことを
示しています。

ちなみに、
家庭にステレオが置いてあった時代は、
レコードやカセットテープに始まり
ＣＤやＤＶＤといった具合に、
音楽が何かの形（ソフト）になっていました。

ところが、現在のように、
ストリーミング、ダウンロードといった、
形のないデータで音楽が流通されるになると、

今までのように、
お店に並んでＣＤを買わなくても、
手軽に、素早く、しかも安く
自分が聴きたい音楽が手に入り、

おまけに、
わざわざステレオで聴かなくても、
ｉｐｏｄやスマートフォンのような
携帯機器さえ持っていれば、
音楽が楽しめるようになったんですね〜

そうやって、
ＣＤ自体が売れなくなると、
ステレオだって売れるはずありません・・

しかもこれが、
世界中で一気に沸き起こったことで、
オーディオメーカーは大打撃を受け、
冒頭でお話ししたように
市場から撤退せざるを得なくなったんです。

ただ『撤退』とはいっても、
『音』そのものを取り扱う技術が、
不要となった訳じゃないので、

音楽を再生する製品の仕向け先が、
僕たちのような一般大衆だったものから、
パソコンメーカーや、
業務用機器メーカーへと移り変わり、

また製品そのものも、
ステレオのように
パッケージされた製品じゃなく、

もっと内部の中核を担う製品だけに
焦点を絞ったということで、

オンキヨー自身もその方向へ
今後の事業を進めていくそうです。

その考えると、
現在の音楽、音に関するビジネスは
『手軽さ、早さ、安さ、便利さ』
といった部分はソフトメーカーに、

『技術』に関する領域は、
オーディオメーカーでという風に、
分担してることが分かります。

これって、
『餅は餅屋』ということに
なるんでしょうかね〜

関谷はやと

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