シンプルに考えた結果　

From：関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

『まったく新しい技術！』

といったキャッチコピーを聞くと、
僕みたいな
メカニックを経験してる者にとっては、

それだけで、

『どんだけ斬新なんやろ！？』と、

思わず興味を引かれてしまいます。

もちろん、

車を運転するのも、
新しい装備や変わったアイデアを搭載した車を見ると、

興味が沸いてくるあなたも、

僕と同じ感覚じゃないかなと思います。

また、これとは反対に、

もしあなたが、

メカニカルな部分には興味や関心がなかったとしても、

それが『運転のしやすさ』とか『安全性』だとか、

燃費向上のおかげで経済性にも優れた車だ、と聞くと、

『へえ〜そうなの〜！』とか、

『そんなものなんですね〜』と、

何となくでも『いい車なんだろうな・・』

と想像できると思います。

そんな中、

軽自動車を主力にしている『スズキ』が、

今後モデルチェンジを迎えるタイミングで、

全モデルに『ハイブリッド車』を設定するそうです。

軽自動車にも『ハイブリッド車』って・・

実はあったんですよ。

とは言っても、

トヨタのプリウスに代表されるように、

エンジンの横に大きなモーターがくっついたような、

大がかりなものじゃありません。

ところで車には元々、

エンジン始動のほか、ライト類や、

エアコン、オーディオを作動させるために必要な、

電気を発生させるための小さな発電装置が、

エンジンの横についています。

そこでスズキは、

この発電装置にエンジンと同じ、

『動力』の機能を持たせたら・・と考えたんですね。

ということは、

それまで、
車に使われる電気を発電するためだけに、
存在していた装置に、

『動力』つまりモーターの役目をさせる・・

これで、
エンジンとモーターで車を走らせる、
『ハイブリッド車』の出来上がりです！

ちなみに・・発電機とモーターって、

一方はエンジンを回して電気を発生させる装置で、

もう一方は、

電気を使って回転させる装置なのに、どうして？

と思いますよね。

実は発電機とモーターって、、

電気と回転する力の原理が反対なだけで、

装置の構造自体はとてもよく似てるんです。

スズキはそこに目を付けたんですね〜

その結果、

部品の数も少なく重量も軽くて済むので、

軽自動車にはもってこいの、
シンプルな機能になりました。

ところで、
『ハイブリッド車』と聞けば、
新しいシステムで燃費性能を良くしたことから、

大抵の人は、
斬新でスマートなイメージを持ちます。

そこでスズキは、
とてもシンプルな方法を使って、
ハイブリッド車を開発し、

人々が持っているイメージをうまく利用しました。

これがもし『技術一辺倒』の企業だったら、

一からハイブリッド車を作ることが、
斬新でスマートな車だ！となってたはず・・

しかしスズキは違いました。

それよりも自分たちの役目は、
お客様が何に関心を持っているのかを、

よ〜く考えて、アイデアを出すことだと・・

その結果、

今あるものに少し手を加えるだけで、
斬新でスマートな車を作ることができました。

あれだけの規模の会社で、
こういう立ち回りができるんですから、

僕ももっとアイデアを出さないとなあ・・

やっぱり毎日が勉強ですね〜（笑）

関谷はやと

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