異業種参入!? 

From:関谷はやと

プライベートデスクにて。

あるニュース記事に、

『異業種参入による介護事業が、なぜ失敗したのか?』

という内容のものがありました。

いつも『しょーもないこと』
を言ってる僕だって、

たまには真面目なテーマについて考えます。

ここでいう異業種とは、

元々医療業界が始めた介護事業者以外の、

例えば飲食業や不動産業、出版・教育業で、

かなりの業績を挙げている企業によって、

介護事業に参入しているケースです。

まず飲食業の場合、

調理や食品衛生面のノウハウや、

材料の調達ルート、店舗運営の実績もあります。

また不動産業の場合、

介護事業が運営できる土地を調達し、

建物を短期間で作るノウハウを持っています。

そして出版・教育業なら、

介護施設に入所される人への受け答えや、

運営スタッフの
スキルを上げるノウハウを持っています。

普通に考えたら、

こういう『ノウハウ・強み』を活かせば、

うまく行きそうな気がするんですけど・・

何故かどの異業種も介護事業から、

『撤退』する結果になりました。

ここまで話したら、たぶん、

『その業種って○○のこと?』って、

分かった人もいると思います。

反対に、うまくいってる所もあるはずで、

そこで僕は、
この『結果の違い』が気になって、

あれこれ考えてみることにしました。

そんなとき、

今朝の朝刊の折り込み広告に、

自動車用品販売大手の『A社』が、

『中古車と格安車検を始めた』

という広告が入っていました。

格安とうたってるだけあって、

たしかに車検の金額も、

三栄自動車と比べて安いですね〜

でも・・

金額面で安くなったぶん、
それだけはいいのかもしれませんが、

そこでメンテナンスをしてるスタッフの

『収入』つまり給料を、

どうやって生み出すんでしょうか?

すると思い付くのは、

お客様の車に取り付ける部品を安く仕入れるとか、

スタッフの給料を抑えるとか、

結局、
売り上げに対する『費用や経費』の差額を、

いかに多くするかで収益を出す、

という仕組みになります。

スタッフの給料だって、
メカニックは技術者ですから、

いくらでも人材が集まる、っていう訳じゃなく、

安すぎると、それなりの人材しかいません。

また車の部品にしても、

まず大切なのは『価格』よりも、
材質や安全面・耐久性などの『信頼性』ですよね。

でもそこに
『価格しか考えてない部品』を使うと・・

これって、

いつもあなたが乗る車の、

『信頼性』のレベルを落としている、

のと同じだと思います。

そう考えると、

異業種参入による介護事業が、

うまくいかない理由も同じで、

収入に対する『費用や経費』の差額でしか、

収益をとらえてなかったからだと・・

きっと、

あの介護施設のごはんを食べたら、

『体調が良くなった』とか、

あの介護施設の部屋は、

少し狭いけど『居心地がいい』とか、

あの施設のスタッフと話してたら、
『元気が出るよ〜!』とか、

そういうのを目指してたら、

間違いなく繁盛してたはずです。

それぞれノウハウを持っているのに、

『考え方』を間違えただけで、

残念な結果になってしまうんですね・・

関谷はやと

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