究極のエンジンを求めて
From:関谷はやと
プライベートデスクにて。
自宅の本棚を何気なく見てたら、
ふと目に留まった本がありました。
『究極のエンジンを求めて』
というタイトルで、
第1刷が発刊されたのが昭和63年、
その名の通り最初から最後まで、
車のエンジンを解説した技術書です。
ちなみに著者は、
元いすゞ自動車の技術者から、
エンジン開発コンサルトになった、
『兼坂弘(かねさか ひろし)』という方です。
すでに15年ほど前に81歳で亡くなっていますが、
この方が、
エンジンのために、
一生を懸けるきっかけとなった、
興味深いエピソードがあります。
第2次大戦当時、
この方は『特攻隊員』だったらしく、
出撃命令を受けてからというもの、
基地に向かう前夜まで、
この世の名残とばかりに遊郭に通い詰めた挙句、
それがたたって高熱に冒され、
出撃できないまま終戦を迎えたそうです・・
後ろめたさを感じ続けたまま、
その後は、
当時無念のままで亡くなっていった、
同僚の思いと一緒に、
『究極のエンジン』を求めて、
エンジン技術の研究に打ち込んだと話しています・・
その人間臭いエピソードと合わせて、
この本を発行した出版社が偶然にも
『三栄書房』という名前から、
当時の価格で、
吉野家の牛丼並みが10杯はイケる、
2900円!もする本だったにもかかわらず、
『三栄自動車と同じ名前だし・・』という、
僕が勝手に抱いた親近感だけで、
購入に至ったのを思い出しました・・
たしかに、
この価格には、相当迷いましたが・・(笑)
さっき、その本のページを、
ペラペラとめくって読んでいたら、
あらためて『エンジン』って、
技術の積み重ねの産物なんだと思いましたね。
ところで、
この本を手にした当時の僕は、
メカニックになりたての身だったので、
勉強といっても、
毎日の仕事が済んでからです・・
眠い目をこすりながら、
毎晩こういった本を読んでいましたよ。
まあ、そのおかげで、
直接エンジンを触る機会が、
ほとんど無くなった今でも、
新技術が盛り込まれたエンジンに対して、
何の抵抗も無く受け入れられるようになったんで、
いま思えば
『この本を買っててよかったなあ』と思ってます。
ここから現在の話題に移します・・
さて、
当時僕がエンジンの勉強のために買った本が、
今では、一体どんな評価を受けているのか?
気になって『アマゾン』で調べてみました。
すると・・
いや〜ビックリしましたね〜
なんと最低でも6300円!
高いものだと24000円!もの
値段が付いているじゃありませんか!?
こうなると『古典』としての価値ありです!
それもそのはず・・
当時この方が技術指導していた
自動車メーカーの『マツダ』が、
つい最近、ガソリンエンジンで、
『スカイアクティブX』という、
現在市販されている『超低燃費エンジン』よりも、
燃費とパワーがさらに20〜30%も良くなる!
という『究極のエンジン』を生み出したんですから。
ところで『マツダ』といえば、
三栄自動車の担当をしている、
『ディーラーの営業マン』の人が、
偶然にもマツダで、
エンジン技術者をやってた人なんです・・
ある時、その人との会話の中で、
『究極のエンジンを求めて』の著者、
『兼坂弘さんを知っていますか?』
と聞いたところ、
在職当時に直接指導を受けていたそうです。
そのとき、
『兼坂先生!?あの助平な爺さんでしょ・・(笑)』
と親しみを込めながら言ってたんで、
これで本人からのエピソードも、
まんざら嘘でもなかったんだと・・
僕は確信しました(笑)
しかし、
今のマツダの若い技術者たちが、
この本から学んで、
『究極のエンジン』を作りだしたのなら、
これまでのエピソードとは別にして、
その功績は偉大なことだと思います。
なんといっても、あの『トヨタ』が、
『究極のエンジン』欲しさから、
つい最近マツダに、
資本提携を持ち掛けたほどですから・・
関谷はやと
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