メッセージ　

From：関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

近ごろ発売されている車（新車）には、

今までになかった、
新しい注意書き（ＣＡＵＴＩＯＮ！）が、

書かれるようになりました。

多くは助手席の日よけあたりに、

『エアバッグについての注意書事項』
のメッセージが書かれているんですけど、

そこに、
『チャイルド・シートを後ろ向きに装着しないで下さい』

を意味するイラストが描かれています。

イラストの内容は、

チャイルド・シートを後ろ向きに装着していた場合に、
もしエアバッグが展開したら・・という設定です。

『バンッ！』と、

エアバッグが展開したその瞬間、

チャイルド・シートに座っていた小さな子供さんが、
シートごと跳ね飛ばされて、

室内をダイビングしている様子を表現した、
秀逸なイラストです・・

特に最近、このイラストばかりが、
目につくようになったので、

色んなメーカーの車を観察してみたんです。

すると、あることに気が付きました・・

それが、

サイズこそ違いますが、

『まったく同じイラスト』だったんです・・

つまり、どのメーカーの車にも、

車種に関わらず、
共通のイラストが描かれていたんですね。

ところで、、

チャイルド・シートを装着して、
小さな子供さんを同乗させる場合、

運転席からでも、
子供の表情が見られるように後ろ向き、

つまり、
向かい合わせに装着したくなるのも、
人情として分からない訳じゃありません・・

しかし・・

車が衝突するなど、
万が一のことが起きた場合に、

チャイルド・シートを、
進行方向に向けて装着しておかないと、

エアバッグが展開したときに、

先ほど紹介したメッセージような、
二次被害が発生する危険が増します・・

それを一枚のイラストだけで、

うまく表現しているんですね〜

ちなみに国産車以外の車には、
どんなメッセージになっているのか、

まだ確認していないんですけど、

もし、同じだとしたら、、

これって世界共通の、
ものすごいメッセージじゃないかと思います・・

また、イラストが違えば違ったで、

メッセージの表現方法に、
それぞれのお国柄が反映されているはずです。

それはそれで、また興味が沸いてきます。

ところで、、これと同じメッセージを、

文字で表現してみたら、

一体どんなふうになるでしょうか・・？

『チャイルド・シートは進行方向に！』とか、

『後ろ向きに装着するのは危険です！』

みたいになるでしょう・・

このように文字で伝えるメッセージの方が、

説得力もありますし、

メッセージの意味を
より理解することができます・・

しかし、同じ車を海外へ販売しようとしたら、

その国の言語で表現する必要があります。

確かに、文字で伝える方が印刷代も抑えられ、
車の生産コストに貢献しそうですが、、

『言語（文字）による表現』だと、

もし何かがあった場合に、
言葉尻を取られて、

メーカーの意図していない解釈をされる恐れもあります。

これは、潜在的なリスクになります・・

また、色んな人種の人々が暮らす国では、
ひとつの言語だと問題が生じます・・

さらに、、問題が・・

日本に住んでいると想像もつかないでしょうが、

そもそも『字が読めない人』も世界中にはたくさんいます。

そのくらい、
イラストによるメッセージには、

『幅広く伝える力』があるんですね〜

こういった点を考えると、、

イラストでも、文字のどちらでも、

メッセージが伝えられる日本という国は、

とても理解力のあるお客様ばかりだと言えます。

関谷はやと

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