つながりません・・　

From：関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

「あれっ・・！？」

今朝から、
サービス工場内に設置している、
パソコンの機嫌が悪いようです・・

何度かトライしてみたんですけど、
インターネットに接続できません。

どうやらルーターと呼ばれる、
無線ＬＡＮ装置に問題があるようです。

急に発生したトラブルなんですけど、
やっぱり雨続きの天候のせいでしょうか？

湿気で漏電しているのかも？

再接続を何度かやってみてもダメで、
最後の望み、、リセットです。

パソコンの状態を確認して、
ルーターの電源を落とします。

そして再起動、、すると・・

「おおっ、イケたやん！」

僕自身がよく経験する、
電子機器のトラブルって、
意外とこの再起動で解決することが多いです。

確かにスマートフォンも、
不調の時にコールセンターへ問い合わせると、

「取りあえず再起動してみて下さい」

こんな風に言われます。

果たして、
何が原因なんでしょうかね・・？

あなたも気になりますよね。

ところで、
電子機器っていうのは、

その文字どおり『電子』ですので、
微弱な電気を使って作動させています。

一般的な家電製品だと、
コンセントから来ている１００ボルトの電源を、
そのまま使用します。

ところが、
電子機器の場合は、
それを２０分の１程度の電源に変換して使用します。

つまり電子機器って、
繊細な電気の制御が必要なため、
わざと電力を小さくしているんです。

ちなみに、
電気が流れると、
そこから『静電気』というのを発生します。

これは、一般的な家電製品でも、
電子機器でも同じように発生します。

よくコンセント周辺の電源コードに、
ホコリが溜まっているのを見かけることってありませんか？

これは、
何もホコリがコンセント好きだという、
ホコリの習性とかじゃなくて、

電源コードを流れる電気によって、
静電気が発生して、

それによってホコリが吸い寄せられるために
起こる現象だったんです。

この静電気がクセモノだったんです・・

静電気って、
空気中に浮かぶホコリなど、
周辺の物の動きを無理やり変えてしまいます。

同じ作用で電気の流れにも影響します。

今回のインターネット接続のトラブルも、
ルーター内で発生した静電気のせいで、
機器内の微弱な電気の流れを妨害してたんですね。

このようなトラブルって、、
実は車にも発生するトラブルなんです。

外からは見えませんが、
最近の車って、
コンピュータがぎっしり積まれています。

静電気が原因と思われるトラブルには、

車を走らせて、
しばらくするとエンジン不調が現れるとか、

長距離を走った時だけに症状が出る、とか、

症状を再現しにくい部類のトラブルなんで、
僕たちメカニックを悩ませてくれます。。

こんな時って、
さっきのように電源をリセットしたいんですけど、

うかつにリセットしたりすると、
コンピュータ内のメモリーが消えてしまって、

帰ってトラブルが増えた、なんてことにも・・

じゃあどうするの？

これには発想の転換が必要です。

電気を水に例えてみると、うまくいきます。

溜まった水を流すには、
出口を作り、そこから水を抜く必要があります。

電気にも同じことがいえます。

電気にとっての出口って・・？、

それは『アース線』という一本の電線で、
その役目を果たせるんですね。

そうやって溜まった静電気を取り除くことで、
車のコンピュータも本来の機能を取り戻します。

複雑そうな車のコンピュータでも、

この一例のように、
実は意外とシンプルなトラブル解決方法もあるんですよ。

関谷はやと

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