自動運転バブル　

From：関谷はやと

三栄自動車の事務所にて。

このメルマガでも、何度か書いていますが、

『車の自動運転』技術の進化スピードが、
市場の想像よりも早く、

ある企業の予測によると、

あと２０年もすれば、世界中で、
自動運転車は２１００万台にまで達するという、

そんな見方もあるようです。

２１００万台といえば、

日本中にある車が、
およそ８０００万台あるらしいのですが、

そのうち４台に１台の車が、
ドライバーのいない自動運転車、
という計算になります。

２０年後といえば、
まだ僕も車の運転をしているはずなので、

車で空港通りを右折して、
三栄自動車に入ろうとした時、

道を譲ってくれた車に『ププッ』と、
ホーンで合図するにしても、

それは、
自動運転車に乗っている人に対してなのか、
それとも車に対してなのか、

ちょっと判断に戸惑います・・

誰にお礼を言えばいいんでしょうね・・

ま、どちらでもいいことなんですけど・・（笑）

ところで、
過熱する自動運転車の技術なんですが、

これには得意分野において、
ハッキリとお国柄が出ています。

人工知能とか地図と車の動きを
マッチングさせるソフトウェアについては、

やはりアメリカの企業。

日本企業は、
もっぱらカメラやレーダー、センサーなどの
ハードウェアに分かれている感じです。

両方の良いところがうまく機能すれば、
プロドライバーに負けないくらいの、
自動運転車など、

すぐに出来そうな気がするんですが、

そこは企業の死活問題が絡みます、
簡単にはいきませんよね・・

というわけで、いま、
そういった技術を持っている会社や、
技術者に対して、

資金力のある大企業が、
それを手に入れようとしています。

どの会社の技術が優れているとか、
こんな可能性がありそうだとか、
そういった理由で投資していますので、

まさに『自動運転バブル』です。

でも、よくよく考えたら、

自動運転になることで、
世の中に一番役立つことって、

『安全』とか『自動車事故をなくす』

のはずなのに、
報道がそうだからなのか、
どうか分かりませんが、

『自動運転技術』って、
どうも主導権争いの様を呈しています。

このメルマガを読んでくれている人の中にも、

記憶にあるかも知れませんが、

いまから３０年近く前に、
『土地』に絡んだバブルが崩壊しました。

また１５年ほど前には、
『ＩＴ』に絡んだバブルが崩壊しました。

関わった人たちにとってはどちらも、

うまくいった人と、しくじった人とに、
分かれた訳ですが、

しくじった人すべてが、
命を取られた訳じゃありませんでしたね・・

でも今度の『自動運転バブル』は、
崩壊すると、即人命に関わることなんで、

これに取り組んでいる企業には、
チャンスや欲望ばかりにとらわれず、

僕たちが、
自分で運転できなくなっても、
自由に車に乗ることができる。

そんな世界を、

一番に目指して欲しいと思います。

関谷はやと

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