自動車メーカーにとってEVのメリットと課題
前回、中国メーカーのEV『BYD』が
日本市場にやって来るお話しをしましたが、
そのBYDが作っている
『ポンチョZEV』という小型EVバスを
2022年度中に販売する予定だった
日本の商用車メーカー『日野自動車』は、
車両の一部に人体に有害な『六価クロム』
という物質が使われていたため
販売を凍結することにしたそうです・・
ちなみに六価クロムという物質は、
防錆効果を高める目的でメッキの材料として
以前から使われていましたが、
現在日本では規制されています。
話を戻します。
日野自動車が、
自社で製造販売しているエンジンタイプの
小型バスに加えてBYD製EVバスを
市場投入すると発表したのは、
2021年6月なんですけど、
『品質の作り込みに時間を要している』
との理由から現在まで延期されていました。
ということは1年半たっても、
この件が解決できなかったんでしょうね・・
収益の観点で見れば販売凍結は
結構なダメージになると思うんですけど、
ただ日野自動車といえば、
ディーゼルエンジンの燃費試験データを
不正に操作していたことが発覚して、
現モデルが販売停止となっていたのが、
つい先日から、
販売再開できるようになったばかりです。
まあ販売した後のリコールや手直しで
相当なコストが掛かることを考えれば、
逆に日野自動車にとっては、
EVバスを販売してなくて良かったと・・
以前もお話ししましたが、
EVというのは汎用性が高い反面、
エンジン車と比べ差別化がしにくいため、
逆にそれは自動車メーカーにとって、
自社で開発コストを掛けなくても、
他社からEVを仕入れれば済むという
メリットにはなるんですけど・・
一方で開発過程に目が行き届かない分、
今回のようなケースは
この先増えてくるでしょうね。
関谷はやと
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