トヨタ　

From：関谷はやと

先日、トヨタ自動車の名誉会長で
現社長豊田章男氏の父親でもある、
豊田章一郎氏が９７歳で逝去された、
という報道がありました・・

ちなみに、
今から３６年前の話ですが、
実は僕が社会人として
初めて就職した時の会社の社長が
この方でしたので・・
何というか、大きな時代の節目
みたいなものを感じますね。

とはいえ、
その当時でもトヨタの社員数は
すでに５万人以上いたので（驚）
僕がお目にかかったのは入社式の日と、
後は僕の配属先だった工場に
視察で来られた時の２回くらいですかね〜

また当時のトヨタは、
現在のような海外の生産拠点を
まだ持っていなくて、

海外で販売する車も
すべて国内で作って輸出するか、
あるいは模型みたいに半完成状態の
『ユニット』と呼ばれる部品をパッケージし、

それを輸出先で組み立てて販売する、
いわゆるＫＤ（ノックダウン）
という方法しかなかったんですけど、

ちょうどこの頃から、
海外に工場を建設して現地生産する、
という方法が始まったんですね。

というのも完成車を輸出する際には、
『関税』が掛けられるんですけど・・

ところが関税というのは、
国際間の政治や経済の影響を受けて
コントロールできてしまうので、
日本国内でいくら廉価に生産できても、
関税の料率ひとつで価格競争力に
差が付いてしまう場合があります。

そこで関税の影響を受けずに、
価格競争力を維持する手段の一つとして、
『海外での現地生産』という方法が
採られるようになったんです。

しかもこの方法はトヨタが重要視している
『必要な物を必要な場所で調達する』
という現地現物主義にも合っています。

つまり本当の意味で
『世界のトヨタ』と呼ばれるようになったのも
こうした海外生産をきっかけに、
現地の人材を雇用し、そこで作った車を
その国で暮らしている人々に買ってもらう・・

この仕組みを作ったのが、
豊田章一郎氏を始めとする
当時のトヨタだったことを考えると、
とても大きな功績を残されたと思いますし、
僕自身、その一員として携われたことは
今でも誇りに感じています。

関谷はやと

 
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