介護業界でEVが注目されています
車業界向けの日刊紙に、
軽乗用タイプのEVが登場したことで、
『介護業界でEVへの関心が高まっている』
という記事がありました。
たしかにEVは
現時点での登録台数は少ないものの、
充電設備さえ整っていれば、
エンジン車のようにガソリン給油も不要で、
CO2を含む排出ガスを出さない、
という点で見れば、注目しているのは
介護業界だけじゃないんですけどね・・・
ところが今回の記事によると、
介護業界がEVに対して注目している点は、
EVに搭載されている大容量バッテリーが、
一定規模以上の介護施設や病院、
商業施設などに設置が義務付けられている
『非常用電源設備』にも代用できる点です。
ちなみに従来型の非常用電源設備は、
据え置き型のエンジンに発電機をつなぎ、
停電などのアクシデントが発生すると、
自動的に作動させることで、
施設内に供給される電気が途切れないように
備えられた設備です。
ところが、道路を走る車でもそうですが、
エンジンに使われている燃料って、
作動させずに放っておくと、
燃料タンクの中で劣化してしまい、
その結果、肝心な時に
エンジンが掛からないとか、
掛かっても本来の性能を発揮できない・・
といったケースが起こります。
なので、
いつ使うか分からない・・というより、
なるべくなら使う場面が無い方が良い
非常用電源設備のエンジンの場合は、
燃料の劣化を前提に設置されています。
もちろん燃料の入れ替えや
定期的なメンテナンスにはコストがかかります。
いくら安全のためとはいえ、
こうしたコストは出来るだけ抑えたいですよね。
そこで最近では、
エンジンの代わりに据え置き型の蓄電池で
発電機を作動させるタイプが増えていますが、
ただ数十万〜数百万円する蓄電池は、
『コスト』という点で考えれば
エンジン式と同じです。
そこで注目され始めたのが、
『V2H(ビークル・トゥー・ホーム)』
と呼ばれるEVの電気を家庭内で
消費できるシステムです。
これを介護施設に応用すれば、
EVのバッテリーが非常用電源設備の
蓄電池替わりとなり、また元々EVなので、
車としての機能は普段の業務に使えますよね。
これなら非常時の安全性を保ちながら、
コストも抑えられるので、
まさに一石二鳥のEV活用方法です。
関谷はやと
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