カーナビからナビ機能が無くなると?
前回のメルマガでは、
このほど日本のAV機器メーカー
パイオニアが発売した、
音声と通信のやり取りだけで、
ルート案内を完結させることが出来る
『画面のないカーナビ』についてお話ししました。
ところで、
この画面のないカーナビの最大のメリットは、
何といってもカーナビ自体に画面が無いため、
ドライバーがカーナビの画面を
注視する行為自体が無くなるので、
運転中のわき見による危険性が減る・・
つまり、事故が発生する可能性を
軽減できることじゃないでしょうか。
ただ、その反面デメリットというか・・
カーナビから画面が無くなるということは、
これまでのカーナビ本体のように、
テレビや音楽再生といった、
エンターテイメント機能や
バックする際のモニター表示機能のような
カーナビ機能以外の用途が、
ほとんど切り離されてしまうことです。
こうした機能は、
カーナビに画面があることによって、
カーナビ本体の収益性を高めるという、
効果があったんですけど、
音声のみだと、それが無くなります。
ただ、前回もお話ししたように
現在のカーナビは多機能化、
高性能化が進み過ぎた傾向もあり、
その分カーナビの価格も高いものだと、
30万円とか50万円もする
セットになってしまって・・
その結果、多くのユーザーが、
ナビ機能の付いたスマートフォンに、
移ってしまったんですね〜
そこでパイオニア以外の
カーナビメーカーが考え付いたのは、
カーナビからナビ機能を無くすこと・・
だったんです!(驚)
つまり、元々カーナビに付いていた
多機能表示が出来る画面だけを残すことで、
一見するとカーナビみたいですが、
カーナビのコスト要因となっていた、
地図ソフトやルート案内機能が無いため、
画面だけの価格で販売できるようになり、
価格競争力が上がります。
しかもユーザーにとっては、
手持ちのスマートフォンを画面に接続すれば、
元々スマートフォンに付いている
カーナビ機能が利用できるうえ、
スマートフォンの小さな画面ではなく、
車に装着されている大きな画面で
操作や表示が出来るようになりますよね。
これもビジネス的視点で見れば、
カーナビから画面を取っ払うことで、
独自の領域を築き上げたパイオニア同様、
『引き算のアイデア』から生まれた、
実に見事なやり方だと思います。
関谷はやと
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