またしてもサイバー空間で 

From:関谷はやと


添付ファイルやデータなどに
仕組まれたコンピューターウィルスを
ビジネス上のやり取りや
ユーザーからの問い合わせを装って、

インターネットやeメールのような
ネットワークを経由して
標的のコンピューターに侵入する
『サイバー攻撃』の被害が
またしても発生しました。

ちなみに今回被害に遭ったのは、
自動車関係の電装品を中心に
世界中の製造業向けに部品や
技術を提供している『デンソー』で、

ソフトウェア内部に悪影響を及ぼす
コンピューターウィルスを送り付けたのち、

『ウィルスを削除して欲しかったら
何時いつまでに○○万円用意しろ、
さもなくばウィルスを起動させるぞ!』

という、
ランサムウェア(身代金ウィルス)
と呼ばれるタイプのサイバー攻撃でした。

以前であれば
こうした身代金を要求する手口は、
実際の人や物が奪われるケースが多く、

人や物が関わっているだけに、
犯人を特定するチャンスも
それなりに作ることが出来たんですけど・・

それが、
コンピューターの情報に置き換わったことで、
犯人を特定するのがより難しくなりました。

ただ、サイバー攻撃の場合は
あくまでコンピューター上のことなので、

早い段階で対処することが出来れば、
生産システムが機能しないとか、
直接的な被害が発生する前に
抑え込むことができるという特徴があります。

たしかに病院とか軍事施設みたいに、
ウィルスに悪用されてしまうと、
人の命に危険が及ぶような場合は、
たとえコンピューター上のこととはいえ、
予断を許さない、というのもありますが・・

そこで注目されるのが、
サイバー攻撃を仕掛けてくる相手と同じか、
それ以上のスキルを駆使することができる、
『ホワイトハッカー』と呼ばれる人たちで、

まあ、このレベルまで来ると、
自分のスキルをサイバー攻撃に使うか、
それとも防衛のために使うのかとなり、

結局のところ、
問題の起きる場所やアイテムが、
時代や世の中の情勢により変わるだけで、

悪意や善意、欲望で動くのか、
それとも理性的に振る舞うのか・・
人間の感情同士がぶつかり合う中で、
攻防が繰り広げられている、
といった本質的な要素は、
実はコンピューター登場以前から、
何も変わっていないことに気付きます。

関谷はやと

 
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