脱エンジン、果たして・・
From:関谷はやと
つい先日、政府から
地球温暖化の原因とされる
CO2のような温室効果ガスの排出を
2050年までに実質ゼロにする
(実質ゼロ=カーボンニュートラル)
という発表があり、その一環として、
2030年代半ばには、
新車販売を電動車に切り替える、
というニュースが流れました。
これは逆にいうと、
2030年代半ば以降は、
エンジンだけで走る新車が販売できなくなる・・
ということです。
しかし!
政府のこの『脱エンジン車』発表に対して、
自動車業界団体の代表で、
トヨタ自動車の社長でもある豊田章男氏から、
『電気を作るときにだって
CO2は排出するだろう!?』とか、
『脱エンジンで全て電動車になったら、
今のままじゃ電気が足りなくなるよ!』
という、
実にもっともなコメントを出していました。
たしかに、
国際関係という視点から見れば、、
大げさにも思えるプランを挙げざるを得ない
政府の主張にも、言い分があるし、
かといって、
電気ばかりに偏ってしまうと、
世の中のエネルギー政策のバランスが崩れ、
かえって暮らしにくくなるという、
業界側の主張にも言い分があります。
ただ、両者の主張・立場が違うだけで、
『環境問題を何とかしなきゃ・・』
という考え自体は一緒なんですよね。
じゃあ、一体どうするのがいいんでしょう?
その答えを見つける前に、
いつもこのメルマガを読んでくれている
あなたにも、これと同じように
求める結果は一緒でも、立場の違いから、
主張が真っ向から対立するといった経験が
あるんじゃないでしょうか?
もちろん僕にもあります。
そんな時、僕がヒントにしてるのは、
スティーブン・コヴィー著
『7つの習慣』というタイトルの本です。、
特に人との交渉や物事の進め方において、
自分が思い描いた結果を得ながら、
相手にも満足してもらうための方法を
教えてくれる本なんですよ。
それによると、
今回のように主張が対立するのは、
お互いに利害関係者を抱えているから、
譲れない部分で対立する訳です。
まあ、利害関係を取っ払えるなら、
それに越したことは無いんですけど、
現実的には無理な話ですよね。
じゃあ、どうするか!?
『Win−Win No Deal 』
(ウィンウィン ノーディール)
という考え方です。
それぞれの主張が対立しても
お互いに求める結果が
同じであるのを確認できたら、
取りあえず、それ以上は議論せず、
時間とともに
お互いの考え方が変わるとか
周りの環境が変わるといった具合に
機が熟すのを待つか・・
あるいは合意に至らない場合は、
『発展のための解消』として、
議論すること自体を一度止めてしまうんです。
その考え方に当てはめると、
車の電動化なんて、
まだ始まったばかりで、
人と車の関係・歴史から考えたら、
この先エンジン車をどうするか?
今すぐに結論を求めることも無いと・・
僕自身はそう思っています。
関谷はやと
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