エンジン車を開発し続ける理由 

From:関谷はやと

先日のメルマガでもお話ししましたが、

これからの車は、
ガソリンやディーゼル燃料で動く
エンジン車に代わって、ハイブリッド車や
コンセントによる充電式のEVのほか、

発電用エンジンを搭載して
コンセントによる充電を不要にしたEV、

さらには、
水素と空気中の酸素を反応させて発電し、
その電気でモーターを作動させる
『燃料電池車(FSV)』も加わるなど、
電動化に向けて進んでいます。

その理由は、
二酸化炭素(CO2)を始めとする、
温室効果ガスの排出量削減という、
世界的な課題があるからなんですが・・

ただ、そのぶんエンジン車にとっては、
何ともまあ風当たりの強い世の中となる訳で。

すると、メカニックとして
エンジン車に触れる機会の多かった僕にとっては、
いくら車が機械モノだといっても同情してしまいます。

それにエンジン車なら、
ほんの2〜3分給油するだけで、
EVを満充電にした時以上の距離が走れるとか、
日常の手軽さにかけては、
エンジン車なりのメリットもあるんです。

こんなことをいうと、
世の中の流れに反してると思うかも知れませんが、

CO2にさえこだわらなければ、

エンジン車だって、
まだまだ活躍できるはずなので、
別に電動車ばかりじゃなくても・・
と思うんですよね〜

また世間から、
『海外に比べて電動化が遅れている』なんて
言われることもある日本の自動車メーカーが、

今でもエンジン車を開発し続けているのを見ると、
そう思ってるのは僕だけじゃないのかも?

などと考えていたら・・

いつも読んでいる車業界向けの日刊紙に、
ちょうど良いタイミングで
『eフューエル』と呼ばれる
ガソリンのような液体燃料が注目されている、
という記事を見つけました。

この『eフューエル』
一体どんな燃料なのかというと、

水素(H2)と二酸化炭素(CO2)を
特殊な触媒を使って合成すると、
ガソリンと似た性質の炭化水素(HC)が
生成できるんだそうです(驚)

その際、工場などから排出される
二酸化炭素(CO2)を回収して
『eフューエル』の原料にすることで、

例えば車の燃料として消費された
『eフューエル』からCO2が発生しても、

理論上はCO2を排出したことにならないんです。
(この仕組みをカーボンニュートラルと呼ぶそうです)

ただ現段階では製造効率やコストが高くて、
採算ベースには乗っていないそうですが・・

それでも、
『eフューエル』の生産に見通しが立てば、
従来からあるエンジン車にとっても、
存続の危機を免れることとなるので、
まさに救いの手といえるでしょう。

『車の電動化』が求められる中においても、

日本の自動車メーカーが、
今でもエンジン開発を続けているのは、
こうした理由もあるからなんでしょうね。

関谷はやと

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