ガルウィング
From:関谷はやと
いま開催中の東京モーターショーに、
トヨタの高級車ブランド『レクサス』から、
100%電気モーターだけで走る
EV(電気自動車)のコンセプトカーが
このたび世界初出展されました。
ちなみに
レクサスというブランドが登場してから
今年でちょうど30年目にあたることから、
『LF−30』と名付けられたEV・・
パッと見ですが、
中々カッコいいデザインに仕上がってます。
またその中で、
何といっても注目なのがドアの作りで、
一般的な車のように
横向きに開くタイプじゃなく、
『ガルウィング』という方法が採用されていて、
こうガバッと上向きに
開くようになってるんですね〜
僕の記憶レベルですが、
これってたぶんレクサス初のはず・・
ところで、
『ガルウィング』というのは
ドアを開いた状態で
車を正面から見たときのスタイルが
カモメが翼を広げた形と似てることから、
名付けられているそうで・・
見た目のインパクトも
横開きの車と比べて圧倒的に違うので、
モーターショーのように
たくさんの人々の前で
『おおっ!』と思わせるには
とても効果的なんです。
なのでまあ、
ちょっと意地悪く言えば、
『困ったときのガルウィング』
と言ってもいいくらい、
車のデザイナーさんにとっても、
『見せ場』が作れるドアなんですよね〜
ところが!
そのくらい注目を集めてる
レクサスのEVなんですけど、、
実はそのガルウィングに一つだけ、
気になる部分を見つけてしまいました・・
それが、
上に開いたドアと
ドアを支えているボディーとの間に
『ダンパー』と呼ばれる油圧式の
突っ張り棒が見えてたんですね。
たしかに、、
横開きのドアに比べると、
上開きとなるガルウィングの場合は、
『ダンパー』のようなものを使って、
ドアがゆっくり降りてくるようにしないと、
ドアの自重が、そのままボディーへと
のしかかって来るので危ないんです。
それは分かるんですけど・・
レクサスって、トヨタの、というより
日本車メーカーを代表するくらいの
高級車ブランドです。
となれば、
ドアの自重を支えながら
ドアが閉まっていくような構造の
デザインにするにしても、
モーターみたいな部品を使って、
『ウィーン』と開閉できるようにした方が、
より高級車らしくなるはずです。
しかも
電気を動力源としたEVなんで、
ドアの開閉に多少大きな電力を使っても
エンジン車程の負担にはなりません。
ただ一方では、
じゃあドア開閉用のモーターが
もし壊れてしまったら・・
車に乗れないか閉じ込められるか、
どっちかになるだろう!?
たしかに
そう考える人もいると思います・・
でも大丈夫です!
すでに市場に出回ってる車には
ガルウィングに限らず、
電動サンルーフとか、
電動スライドドアのように
電動で開閉する部品には、、
大抵の場合『バックアップ』といって、
万が一の時のために
手動でも開閉できる構造になっていて、
車にも専用工具を搭載してるんですね〜
作り込みの手間を省いたのか、
部品代を惜しんだのかは分かりませんが、
いくら市販する予定のない
コンセプトカーとはいえ、
レクサスともあろう高級車が、
ダンパーでその場しのぎをするのは
いけないと思いますよ(笑)
関谷はやと
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