今度は充電規格でシェアを
日本の自動車メーカーの中では、
EVに最も先んじている日産自動車が
2025年を目途に、カナダを含む
北米市場で展開している自社のEVに、
同じくアメリカのEVメーカー『テスラ』の
充電規格にも対応できるようにするそうです。
ちなみに、これまで日産はどうだったのか?
というと、アメリカでEVを展開している
テスラ以外の自動車メーカー各社が採用していた
『CCS方式』と呼ばれる規格でした。
ところが、
現在アメリカ国内に約3万基設置されている
EV用充電設備のうち、なんと1万7千基が
テスラ方式となっているため、ここ数か月の間に、
GM(ゼネラルモーターズ)やフォードといった、
主要な自動車メーカーたちも相次いで、
テスラ方式に切り替えることになりました。
そうした背景のもと日産も、
この流れを受け入れる形で自社EVの充電規格を
テスラ方式に切り替えることにしたんですね〜
しかし・・テスラって、
EVという商品そのもので他社と競うだけじゃなく、
EVにとって最も重要な『充電規格』の分野で
圧倒的なシェアを持つことによって、
テスラ自身が有利になるように
他社を引き込んでしまうんですから・・
その戦略は見事としか言いようがありませんね。
なぜなら、
自宅の充電設備以外でEVを充電する場合、
つまり公共の充電設備を利用する際には、
充電料金を精算するために、
誰が、いつ、どこで、どのくらいの電気を充電した、
という情報が、充電設備を管理しているところに
その都度集まっているからです。
すると、例えばEVに乗っているあなたが、
1ヶ月のうちに何回充電設備を使っているとか、
それが同じ場所なのか?あるいは一定の範囲を
定期的に利用しているのか?を、
充電設備を管理する所が知ることによって、
その情報を分析すれば、あなたに向けて最適な
メンテナンス商品や情報を提案するとか、
さらには、
何も車に関する商品や情報ばかりじゃなく、
あなたの行動範囲内にあるお店にとっては、
様々なものを提案できるチャンスになりますよね。
これと同じなのが、
インターネット経由で買い物をした実績が、
ビッグデータという形で集められている状態です。
そういう意味で行くと、
現時点でアメリカ国内におけるEV市場は
テスラの手中にあると言えるでしょうね。
関谷はやと
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