アップグレード　

From：関谷はやと

車載コンピューターが制御している領域に
あらかじめ余裕を持たせておくことで、
新たな機能を後から追加する際、

これまでのように部品交換をしなくても、
車載コンピューターを
パソコンのアップデートに近い感覚で、
外部通信を使ってアップグレードすれば、
最新機能となる車が登場し始めました・・

ちなみに、
この方法はカーナビソフトの更新や、
エンジン制御用のコンピューターなどで
以前から用いられていましたが、

ただ、それはあくまで
元々備わっている性能を維持改善するための
アップデートという位置付けで、
車の性能を変える程の内容ではありません。

ところが、
アメリカのＥＶメーカー『テスラ』が
自動運転機能やバッテリー制御といった、
車の性能に直接関わる領域に
この方法を積極的に取り入れたことで、
大きく注目されるようになりました。

その理由は、
アップグレードを前提に開発することで、
まだ完全には仕上がっていない機能でも
市販車に搭載することができるため、

常に最新の機能を備えている状態となり、
それを他メーカーの車と比較した場合に、
差別化や優位性となるからです。

ただ、ここで問題になるのは、
いま搭載されている機能や技術が、
将来どんな形でアップグレードされるのか、
まだ不明な段階であるにもかかわらず、
車載コンピューターに
十分な余裕を持たせて車を作っている・・

ということは、
新車を購入するユーザーにしてみれば、
その余裕分を余計に支払うことになり、

それが新車販売時のネックだと考えた
テスラ以外の自動車メーカーでは、
アップグレード前提の車を作らなかったんです。

ところが新興メーカーであるテスラには、
販売に対する既存メーカーのような考え方が
最初から無かったことで、

『アップグレードを希望する場合には、
○○万円の追加費用が必要となります』

という風に、かえって大胆な価格設定を
打ち出すことができたんですね。

実際これが新しい方法なのかというと、、
パソコン販売の世界では、
すでに常識となっている方法ですからね〜

それでも他業種の良い点や優れた点を
積極的に取り入れるというビジネス手法は
僕自身、大いに参考にしなくちゃと。

関谷はやと

 
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