ＥＶバスをきっかけに・・　

From：関谷はやと

前回のメルマガで、
ＥＶバスで日本市場にも進出している
中国の自動車メーカー
『ＢＹＤ』についてお話ししましたが、、

実はこのＢＹＤは、
以前このメルマガでも話題にした、
ディーゼルエンジンの排気ガスデータ不正で、
車が作れなくなる型式指定の取り消しを受けた、
『日野自動車』にも小型ＥＶバスを
供給することになっていたんですね。

ちなみに、
日野自動車とＢＹＤとの間では、
商用車ＥＶの開発を中心とする
『戦略的パートナーシップ契約』というのを
２０２０年に締結しているので、
この話題自体は、
特に目新しいものではありません・・

ところが日野自動車は、
この一件が影響したことで、先月（４月）の
大型トラック販売実績が４割減となりました。
しかも、この先車が作れないということは、
新たな注文を受けることすらできないので、
業績はさらに落ち込むと予想されています。

ところで、企業というのは、
こういった出来事が明るみになったり、
何かの要因で業績が大きく悪化したのを機に、
他社からの協力を得る形で、
社内を一新していくというケースがあります。

自動車メーカーだと、
日産自動車がフランスのルノーから、
支援を受けたことはよく知られていますし、

家電・電機メーカーのシャープが、
台湾の企業グループに買収されたのも
会社そのものを一新するという目的が
背景にあったような印象があります。

また、他社からの協力を得なくても、
それまで取り扱っていた製品を
ガラリと変えてしまうことで、
収益構造を一新する方法もあります。

代表的なのが、
日野自動車と同じくディーゼルエンジンの
排気ガスデータ不正で業績を落とした
ドイツのＶＷ（フォルクスワーゲン）が、
この出来事を機に、
自社製品の主力をエンジン車から
ＥＶに切り替えたことは有名です。

こうした流れを見ていると、
ＢＹＤから小型ＥＶバスの供給を受ける
日野自動車にとっては自社のトラックを
エンジン車からＥＶへと切り替えるために、
半ば強制的とも思える方法を
あえて選んだのかも・・
なんて考えてしまいます。

関谷はやと

 
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