フェラーリのビジネスモデル 

From:関谷はやと


有名な経済紙のネットサイトに、
イタリアの高級スポーツカーメーカー
『フェラーリ』が展開している
ビジネスモデルの存続について、
株式市場から懸念の声が強まっている・・
といった記事が掲載されていました。

ちなみに、
フェラーリのビジネスモデルが
一体どういったものなのか?については、
いつもあなたに読んでもらっている
このメルマガでもお話ししたことがありますが、

一言でいうと
『車の供給を常に足りない状態にしておく』
というビジネスモデルなんです。

例えば、
フェラーリが新型モデルを発表する時、
仮に100人のユーザーから
『欲しい!手に入れたい!』と言われても、
絶対に99台までしか生産しません。

つまり、新型モデルが欲しい人のうち、
誰か1人は手に入れることができない・・
という状況を意図的に作り出すことで、

『早く注文しないと手に入らない』

そうユーザーに思わせられますよね。

すると、
フェラーリが欲しい人に対して、
『分かりました、それでは先に○○千万円
ご用意していただけますか?』と伝えて、、

先にお金を支払ってくれた人から
順に注文を受け付けていくという、
あえて超強気に出る販売手法を採るのが、
フェラーリのビジネスモデルです。

まあ、それで売れるんですから、
フェラーリというブランドが、
いかに強力なのかがよく分かります。

ところが、
これまで、そのビジネスモデルで
成功してきたフェラーリに対して、、
世界がEV化に向かっている中で、
2025年にフェラーリ初となる
EVを投入するのは良いとしても、

年間販売数1万台ほどのフェラーリが、
エンジン車とEVの両モデルを作るとなると、
開発や生産、販売・宣伝のコストが増して、
収益性に影響が出るんじゃないのか?
と投資市場から懸念されているんですね。

もちろん
フェラーリほどのメーカーなので、
技術や性能面での心配はないとしても、
投資市場からの資金調達で困ることになります。

すると、会社の運営資金を得るためには、
これまで以上の価格で販売せねばならず、
それが売れているうちは良いとしても、

何かをきっかけに、
『単に値段が高いだけの車じゃないのか!?』
そう思われてしまった途端、
売れなくなるという危険性が・・

このように、車(フェラーリ)に限らず、
高級ブランドメーカーの収益性は、
ユーザーの感性や価値観によって、
大きく影響を受けるという特徴があります。

関谷はやと

 
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