せっかくのコラボ商品なのに　

From：関谷はやと

今から５３年前の１９６９年、
アメリカによって、
人類初となる月への有人宇宙飛行計画、
通称『アポロ計画』が実施されました。

その際、
宇宙飛行士が身に着けていたことで、
『月面に降り立った最初の腕時計』
として一躍有名になった腕時計が、
スイスのオメガ社が作った、
『スピードマスター』というモデルです。

ちなみに、
水泳や陸上といったスポーツ競技や
Ｆ１（フォーミュラ・ワン）のような
レースの中継なんかを見ていると、
ゴールした際のタイム表示と一緒に
『オメガ（ＯＭＥＧＡ）』
という文字が表示されているのを
見たことがあるんじゃないかと思います。

そのオメガが、このほど
グループ会社の（といっても元締めの会社）
カジュアルブランド
『スウォッチ』とのコラボによる
廉価版『スピードマスター』を
店頭販売限定で発売したところ、
（渋谷、原宿、大阪心斎橋の3店舗のみ）

通常モデルのスピードマスターと比べ、
１／２０〜１／４０程度の価格で
購入できるとあって、
（それでも税込み３万３５５０円）、

渋谷のスウォッチ店舗では、
発売当日の３月２６日（土）に、
なんと１５００名を超える長蛇の列となり、
周辺の交通への影響や
混乱を懸念したスウォッチ側が、
急きょ販売を中止したんだそうです・・

このニュースを見て最初に思ったのが、
大体、コロナ禍で外出は控えてください・・
みたいに言われてるこの時期に、
何でわざわざ店頭販売のみにしたのか？
という疑問です。

例えば購入希望者を、
ネットなどによる登録制にして、
１人が購入できる個数を制限するなど、

スムーズに販売できる方法は
いくらでも思いつくはずなのに・・

でも、そうしなかったのは、
今回のモデルが限定品のため、
ネットで販売するほどの数量は
スウォッチも最初から生産してなくて、

だったらイベントの一環として、
店頭販売だけすれば、来店の際に
他もモデルを見てもらえるかも知れないし・・
なんて考えたのか？あるいは、
『まさか、そこまで売れるはずないだろう』
みたいに思ってたんでしょうか。

しかし、お店側だけが、
いくら謙虚に構えていたとしても、

店頭販売のみにすると、
行列が出来ることくらいは、
さすがに察しが付くと思うんですけど。

そうした背景もあって世間では、
スウォッチが話題作りのために
あえて、そうしたんじゃないか！？
とまで言われる始末に・・

たしかに、いい悪いは別にして、
ニュースに取り上げてもらえれば、
十分、話題になりますからね〜

でも、さすがに
オメガやスウォッチのような、
ちょっとでも腕時計に関心がある人なら
誰でも知ってるようなブランドが、

こんな評価をされてしまうと、
せっかくのコラボ商品なのに、
何とも、もったいない気がします・・

関谷はやと

 
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