停電とEV 

From:関谷はやと


先日(3月16日 水曜日)
東北地方の太平洋沖で
発生した巨大地震の影響により、
福島県にある火力発電所が被害を受け、
一部停止したことで地震当日の深夜には、
関東地方で210万世帯もの停電が
(およそ3時間ほど)起きました・・

その影響から、
停止した発電所の電力を補う形で、
別の場所にある水力発電所が
フル稼働しているんですけど、

ところが、このところ東京でも
雪が見られるほどの寒さが続いているため、
今のペースで電力が消費されると、
水力発電所のダムの水が枯渇して、

今夜(3月22日夕方の時点)
8時から11時頃にかけて、
再び大規模な停電が起きるかも知れないので、
(最大で300万世帯とも!?)
政府や自治体、電力会社からは
節電の呼びかけがなされています・・

しかし、夜の8時から11時といえば、
ほとんどの人が学校や職場から帰宅して、
さあ、これからゆっくりしようか〜
となる時間帯なのに・・

もし本当に停電が起きてしまえば、
まず暖を取るためのエアコンが使えませんし、
さらにマンション住まいの人の場合は、
ポンプで水をくみ上げることが出来ないので、
台所やトイレの水が使えなくなったり、
もちろんエレベーターも使えませんよね。

まさか自宅にいながら
サバイバル体験を余儀なくされるとは・・
人口が密集した都市部の停電って、
深刻な危機といえるでしょうね・・

話は変わりますが、、
こうした事態のときに思い出すのが、
電気自動車(EV)の電池から、
家庭用の電源を補うことができる、
『ビークル・トゥ・ホーム(車から家へ)』
という機能です。

EVの電池って、
1回の充電で2〜300kmもの距離を
走行できるほどの電力を蓄えているため、

試算では4人暮らし家庭で使う、
2〜3日分の電力を賄えるそうなので、
だったらウチもこの機会にEVを!なんて、
思いつく人がいるかも知れませんね〜

たしかに、
非常時でも安心なのは分かります。
でも、そんな大容量の電力が
EVに蓄えられているということは、

いくら需要のピークを過ぎた深夜電力で、
効果的に充電していると言っても、

これが何千、何万世帯ともなれば、
今度はEVへの充電自体が、
電力需要の新たなピークを生むことになり、
現在の電力供給体制下においては、
それはそれでインフラに
負担をかけることになってしまいます。

そう考えていくと、
EVというのは僕たちの日常生活に、
より深く広範囲に関わっている、
とも言えるので、

環境問題を解決する手段として、
エンジン車の代わりに台数を増やせば
それで済むというものじゃないと思います。

関谷はやと

 
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