外から見えないだけに・・ 

From:関谷はやと


インターネットのニュースサイトに、
自動車の保管や解体を行うために、
高さのある鉄板などで周囲が覆われている

『ヤード』と呼ばれる場所を無届けで開設し、
車20台を保管していた外国人の男性が、
『ヤード適正化条例違反』で逮捕された、
という記事がありました。

ところで
『ヤード規制条例』というのは、
自動車を解体する際に出る廃棄物、
廃油や廃液の流出によって土壌汚染などの
環境汚染が広がるのを防ぐため、

作業場の床面にコンクリートを敷設する
といった措置や対策を義務付けたり、

車やエンジンを受け取る際には、
相手の名前や住所を確認することで、
もし盗難車(盗難品)
だと分かった場合には、
直ちに警察に知らせるなど、

ヤードを開設する人や会社、
土地の所有者に対して規制する条令で、
都道府県に届け出をしなければ、
ヤードを開設しちゃいけないんですね〜

なので今回のケースでは、
使用済みの車を適正に解体していようが、
盗難車、盗難品とは関りを持ってなくても、
無届けでヤードを開設していたこと自体が、
すでに条例違反となります。

まあでも、この男性が、
逮捕されるまでに至ったということは、

それまで行政や関係機関による
再三の指導や勧告に従わずに、
ヤードを運営し続けていた可能性が高いので、
極めて悪質だと判断されたんでしょうね。

ところが、
こんなことがニュースになると、
条例に従って何の問題もなく
ヤードを運営している人に対しても、

特に外国人の場合は、
それだけで同じイメージを持たれてしまい、
『怪しい』とか『何かやってるに違いない』
なんて思われるのは、とんだ迷惑だと・・

たしかに僕自身、
車業界に携わっていて実感するのは、
海外からやって来た人が、
車の解体や部品の流通、
貿易に関わっているケースが多く、

しかもヤードというのは、
最初にお話しした通り、
外周を背の高い鉄板などで覆っているため、
いったい中で何が行われているのか?
外からだけじゃ判別できないので、

何も知らない人たちに、
同じように映ってしまうのは、
仕方ないことかも知れません・・

なのでヤードとなる『土地』を、
元を断つ意味でも
安易に提供しないようにする以外、
今回のような無届けヤードは
無くならないのかと思います。

関谷はやと

 
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